Avsoft 200705‐200712
○ 20071217 WOWOW
キングコング 2005 米 HDDVDしか出ていないので、WOWOWのHD放送がハイビジョンで見られるチャンスとなったのでした。
総合 C 画質 B 音質 A
DVDのレヴューでも書きましたが、長い。1時間過ぎてやっとコングが出てきて、ジェラシックパークと、ぐろぐちゃのミミズ、昆虫は気持ちが悪い。ナオミワッツの露出はゼロ。1976年版はキングコングがのめり込むに十分な女優さんの露出があったのに。ラストにジャックブラックが、「美女が野獣を殺したのだ」というせりふも、美女の美女たる映し方が足りない。CGはいらないなあ。
画質がHDになっても駄作は駄作と言うのはパールハーバーと共通するものだろう。このキングコング唯一サラウンド音声はがんばっている。
BD
パイレーツオブカリビアン ワールドエンド 2007 米 総合 B 画質 A 音質 A
カリブの海賊3部作完結編。中身を詰め込みすぎ。冒頭から殺す殺す。とても良い子のディズニー映画とは思えない。相変わらず汚い海賊の描写はBDの高精細画面でいやというほど確認できる。
高画質になればなるほどCG画面の奥の浅さが目に付いてしまう。「300」ほどの思い切りのよさもなく、水(波しぶき)や、たこ船長の表現がやはりCG然としてしまっているのが残念。
DVD レミーのおいしいレストラン 2007 米 総合B 画質B 音質B
ねずみがしゃべり、人間を操縦して、おいしい料理を作ってしまう、という荒唐無稽な映画。誰でも(汚い人でも)うまい料理を作れる、という先代(レストラン創始者)のスローガンを風刺として表現しているのか。料理界の裏側暴露、ラブストーリーあり、で飽きさせない。シャークテイル、ハッピーフィートでも思ったが、動物にしなくても映画が作れるのじゃないか?と思ってしまうのでありました。動物の描写がCGでリアルになればなるほど違和感が高まる。怪物、異質な物体はCGでもあまり違和感は無いのだけれど。
DVD シュレック3 2007 米 総合 B 画質 B 音質 B
シュレックも3作目。汚い、くさい、醜い怪物が、主人公に。そのギャップが面白かったのだが、成功者となるにつれアウトサイダーの部分が薄れシュレックの魅力も薄まってしまう。今回は、昔話のキャラクターが活躍。クリエイターが楽しんで作っているのがよく判る。レッドツェッペリン移民の歌には笑った。
○ 20071102 DVD
スパイダーマン3 2007 米 総合B 画質 B 音質 B
DVDでの視聴。CGオンパレード。敵役が一気に増える。1対3でどうなっちゃうのか?というところで友情物語。
宇宙からの物体Xは何の説明もなく、敵役として登場。容易に引き剥がせるのであまり怖くない。サンドマンも唐突。改心のきっかけが執事の一言では軽いミニゴブリン。
いろいろごっちゃ煮のパート3でありました。
DUNE 砂の惑星 劇場公開版 スクイ−ズ版 1984年 米 総合B 画質 D 音質 C
昔の映画です。監督デビッドリンチ。随所にグロなクリーチャー表現がちりばめられています。画質はLDの4:3ものの時代から見て良くはなって来ているのですが甘い画質、しかし今見ても面白い映画。いつ見てもスティングの半裸はすばらしい。
ファンシーダンス 1989年 日 総合B 画質 − 音質 −
これもちょっと昔の映画。本木雅弘、竹中直人ら出演。周防監督作品。監督は昔から丁寧に映画を作っていたのですね。坊さんの修行物語の軽妙なタッチ。鈴木保奈美が若く溌剌とした演技を見せる。竹中はつくづく怪優だと思う映画であった。
○ 20071009
300 BD 2006 米 総合 B 画質 B 音質 B
シンシティのフランクミラー氏のグラフィックノベルを元にザックスナイダー監督が映像化。スパルタの王レオニダスにオペラ座の怪人ジェラルドバトラー。
CG満載の画作りで遠景までCGの世界はやはり息苦しいが、「戦闘」に特化した作品であるためぎりぎり許せるとした。たまたまテーマにしている「大軍に少数で当たる」、というぎりぎりの選択が日本人の心を掴んで離さないだろうというところが評価のポイント。
BDでの視聴をお勧めします。基本的にロードオブザリング風CGの世界です。あろうことか、ファラミア役の俳優さんが出てきました。
パイレーツオブカリビアン デッドマンズチェスト BD 2006 米 総合 B 画質A 音質B
映画としては駄作の評価をしていた本作ですが、最近セッティングを替えたPS3で改めて視聴。これはすごい画質でした。このディスクはBDのハイビジョン画質へ挑戦するかのような、超鮮明、超精細の画作りです。逆に鮮明すぎて、タコのお化けの相手と対峙する場面で、視線が合わず、また質感も異なるのが強調されてしまう場面もあります。画質が上がるとCGの平板さが際立ってしまうのですね。
スターシップトゥルーパーズ BD 1997 米 総合A 画質 B 音質 B
RAハインラインの名作「宇宙の戦士」の実写映画。今回BDで発売されたので見てみました。これがびっくり、かなりの高画質でした。1997年の作品ですが、HD化しても十分な高画質。監督ポールバーホーベン。(ロボコップ)ハインラインのバリバリの右翼小説をうまく映画化しています。原作では敵方はベトナム戦でのアジア系の猿という設定でしたが、映画ではわかりやすく人とは全く異なる昆虫形エイリアンにしてあります。ヒロイン役のデニスリチャーズの魅力も十分。(ただし露出はありません。残念!)
同2もありますが、こちらは駄作。宇宙戦争を映画化するには、やはり、宇宙船、宇宙から見た惑星、などが必要。
今回すごい漆黒の宇宙空間に多数の星がきらめきました。高コントラストのプロジェクターHD1の力もあるかとは思いますが、この宇宙の漆黒と星の描写は美しい!!ロジャーヤングなど宇宙艦の造形もすばらしい。メイキングを見るとCGではなく巨大なミニチュアを使って撮影、合成しているのですね。
惜しむらくはスタジオぬえのデザインのパワードスーツが出てこない。これをやると一気にコストが高くなるのでやめたのでしょうね。アニメではぬえ版パワードスーツを着たストーリーで進行するものもあります。
○ 20070910 DVDあれこれ
オープンウオーター DVD 2004 米 79分 総合 D 音質 − 画質 −
こういう救いの無い映画は嫌い。印象には残るが、砂をかむ思いだ。
ドリームガールズ DVD 2006 米
BDで先に視聴していたもの。DVDではさすが荒さが目立ってしまう。音声がDDのみなのが残念。エフィが声を張り上げるとき、詰まって聞こえてしまうのはBDも同じ。せめてLPCMをいれて欲しいものだ。いまやBDが標準画質になると、DVDが荒くて仕方がない。
これは、パイオニアのローコストDVDプレーヤーと、パイオニアのプラズマディスプレイでの視聴だが、肌のきめこまやかさ、衣装の質感、きらびやかさ、柔軟さの表現はBDの独壇場である。
ポセイドンアドベンチャー DVD 1972 米 総合B 画質 − 音質 −
1972年のアクション映画。最近CG全開のリメイク版が公開。リメイク版はWOWOWでも放映された。CGがどうしてこうも実感がないのだろう。冒頭のポセイドン号を回りこむシーンのみでもうCGにげっぷが出てしまった。
1972版は船はミニチュアだが、水、波は本物である。これは迫力がある。
改めて今見ると、女の子のスパッツ、昔コールガールやっていた女性の男ものシャツ姿、ステップを上がっていくときのパンチラ。肥満おばさんの水泳のときのでかぱんチラなど、DVDの高画質でよく確認できるサービスシーン満載なのであった。
ホールから脱出するメンバーの理由付け。主人公のリーダーシップのあり方。など、1972年版のほうがはるかに説得力があり、理にかなっている。このような名作は35年たっても色あせない。CGを使った映画は、寿命は何年なのだろうか。今見てもリピート見に耐えないのに、、、
同じ海洋遭難ものなのに、上記オープンウオーターは救いがなく、こちらは犠牲がありつつ救いがある。こちらの方が好きだな。
頭文字D (イニシャルD) 2005年 香港 総合C 画質 − 音質 −
日本漫画しげの秀一作の走り屋の映画。CGを使ったシーンと、実写のシーンの差がありすぎ。香港の監督が日本を取るとこうなる見本。しげの秀一の漫画をなぜ香港映画にしなくちゃいけなかったのか。単に製作コストのせいか?香港人の感性と、日本人の感性がマッチしていない。ワイルドスピード3よりは町並みは日本に見えるが、全体がバタ臭く、変な日本になってしまっている。女の子役鈴木杏が中途半端な役。援交やっているという風評はあるが、主人公に、おじさんに送られたところ見られただけで座り込んで泣いてしまう図はいただけない。援交ほんとにやっている女の子は肝が据わっているもの。あんなふうに座り込みはしない。本当にやっていたかどうか、あの構図からは不明。ダイレクトな描写が無い以上、その説明を見ている人に押し付ける考えはおかしい。(配役を見ると鈴木杏だけ日本人、後はみんなあちらの人でした。とほほ)
コップの水をこぼさないで走るエピソードはもっと深堀して欲しかった。
○ 20070829
幸せの力 DVD 2006 米 総合B 画質 ‐ 音質 ‐
ドラマである。SFでも戦争ものでもないので評価は減らしてあります。
ウイルスミス主演。人生どつぼに落ちた男が何をするか。おやぢも失業し1ヶ月仕事をしていなかった時期があり、現在の仕事も研修生から始まったので共鳴するところがある。主人公は苦しくても、うそをつかず、変なこともせず正攻法で生きた。
これが借金して、ドラッグに手を染め、うそをついて生きていく物語だったら感動はしないだろう。
インデペンデンスデイで、エイリアンをぶん殴った俳優が渋い役柄を演じています。心安らかになれる映画です。終わり頃には、涙も、、、子役が良い。(なんと実の息子だそうだ!)
ゲド戦記 DVD 2006日 総合D 画質C 音質 C
宮崎駿の息子が監督したアニメ。何を言いたいのか判らない。世界がおかしくなるほど狂ってしまっている姿が見えてこない。
出演者ほぼ全員が抑えた話し方をして、何を言っているのか聞き取れない。これはマイナス20ポイントだ。菅原文太、田中裕子もぼそぼそしゃべりすぎ。アニメ画質は水準。特にあっと驚く描写は無い。あっと驚く美しさもない。宮崎駿の息子の試金石と言えばそうだが、金を払って映画館で見た人はかわいそうだ。DVDで見ても数回見ないとせりふがまず判らないし、自分の親を殺した主人公の存在理由も明らかにならない。ゲドはユパ様のようなひとの名前で主人公ではないところも判りづらい。これだけ外した映画も最近見ないなあ。
○ 20070822
ドリームガールズ BD 総合B 画質 B 音質 B
シュープリームスを彷彿させるつくり。時代もきちんと切り取っていて、黒人社会進出、ポピュラーミュージックの台頭、などなど。
基本がミュージカルで、全篇音楽が流れている。パワフルなボーカル。リハーサルから本番舞台への視点切り替えは何度となく行われる。この辺はうまい。
今一男の主人公ジェイミーフォックスの役どころがふらついている。音楽プロデューサーとしての野心があるかと思えば、そうでもなく、すけべかと思えばそうでもなく、中途半端な役を好演している。
16ブロックス DVD 総合 C 画質 B 音質 C
ダイハードのブルースウイリスが、中年にアル中刑事を演じる。引っ掛けが多数あり。ラストの違うバージョンが2つある。どちらが好みかは、見る人の気持ちだろう。
ポセイドン WOWOW HV 総合 B 画質A 音質 B
ウオルフガングペーターゼン監督(エアフォースワン、アウトブレイク、パーフェクトストーム)。カートラッセル(バックドラフト、エグゼクティブデシジョン)、ジョシュルーカス(最近ではステルス)主演。リチャードドレイファス(未知との遭遇)が怪演。
CG全開でどうしようもないかな、と思ったが、体を張った水中撮影もあり少しは見所あり。しかし、オリジナルポセイドンアドベンチャーには及ばない。
消防士だったというカートラッセルの逸話。ジョシュルーカスは潜水艦乗りだったと言う設定。昔の作品を知っている人はにやり。リチャードドレイファスは船の設計士の役。脱出行に参加する一行の理由付けが今一。
○ 20070729 スターウオーズ
今回WOWOWで最終リピート放送と謳っている、スターウオーズ作品のHV放送が進んでいる。EP4から始まり、今日の深夜はEPUだ。
今回のリピート放送は、深夜の放送であると言うことも理由のひとつなのか、前回の放送よりも画質が良い。特に旧作シリーズは画質がよいのだ。逆に、新作シリーズのEP1は、EP4に比べると、粒子が粗く、色抜けも目立つ。CGはめ込みの違和感も強い。光学合成のEP4のほうがフィルム画質が効いて、なおかつ数年前のリマスター作業の効果が目立って優れているのが判る。フォーマットが高画質になればなるほど、CGの薄っぺらさが判ってしまうのが原因でしょう。
今回、改めて、リマスターDVDEP4と、WOWOW再放映のHVEP4を比較視聴してみた。やはり、この時代の作品は、DVDのUX-1アップコンの方が、画質、音質とも優れていた。
EP5になると、LD時代から高画質で知られていた画質が、さらによく見える。
EP6は、光学合成の部分にCGはめ込みの追加部分が少し違和感が感じられてしまった。
EP4からEP6まで、サラウンド音声はリマスター時に改定されているらしく、サラウンド音声もばりばり鳴っています。
いずれにせよ、今の世の中で一番高画質であるはずのHVスターウオーズが見られるのは幸福なことだ。ダイハードも、HV放送で、改めて映画の面白さを感じさせてくれたし、ダイハード2では、サラウンド音声のすばらしさを実感できたのだった。
今後、スターウオーズのBD版が出るとするなら、更なるリマスタリングが必要か?音声もLPCMマルチでがんばって欲しいもの。
○ 20070711
DVD レイヤーケーキ 2004英 総合B 画質 C 音質 C
カジノロワイヤル主演ダニエルクレイグ主演。麻薬ギャングもの。麻薬、金、銃、女、殺し、利権などがからみあう映画。場所がブロンクス(アメリカ)ではなく、イギリス、と言うところが目新しい。結末を見ちゃうとリピート見はきつい。
DVD キンキーブーツ 2005米 総合B 画質 B 音質 B
変態(服装倒錯趣味)の人が登場。つぶれかけた靴工場の跡取り息子が、いかにして工場を立て直すか!?イギリスの話なのにアメリカ映画。まあ、面白い。のめり込むものではないし、服装倒錯趣味に憧れもないので、感情移入しにくい面があるが、サクセスストーリーとしてみれば、「ブーツはセックスだ!!」というブーツを作っても、まあいいじゃん、てなのり。変にこじくれた日本映画よりはるかに面白い。
WOWOW ロックスクール 2007年5月から7月放映 2005英テレビ放送 総合A
KISSのジーンシモンズがお行儀の良い学校に入り、13歳の子供達を相手にロックバンドを6週間で作り上げるといったイベント方テレビ番組。これは面白い。バンドを組むメンバー集め、いろいろな問題を乗り越え、モーターヘッドの前座をやるまで仕上がっていく様がなかなか良い。前座で演奏したリフの効いた曲は13歳の子供達が作った曲というのもすごい。パンキーな大人たちも、ちゃんと声援を送った。学校からジーンシモンズがいなくなると、バンドのみんなは通常の生活に戻ってしまうのも、ある意味ゲーム的。(一人ボーカル役の子供はロックに目覚めたようだ。)
○ 20070625 映画あれこれ
コーチカーター DVD 2005米 総合 B 画質 C 音質 C
実話に基づいたスポ根もの。単純なスポ根ものでもなく、結構現実味ありすぎの出来。特筆すべきは、そのスポーツ映像表現。バスケットのシーンは、ワンカットを重視している。切り張りの別テイクではなく、一連のショットなのだ。これはすごい。つまり代役なしで俳優さんが走り回って、シュートをして決める。これは迫力がある。CGを使っていない点ポイントがかなり高い。
サミュエルLジャクソン主演。もっとも主人公は高校生達だが。現実離れしているスポ根ではなく、現実ありあり、こんなのあり!?と言う展開も実話に沿っていてびっくり且つ感動的。結構面白い。CGまみれの映画より格段に見ていて気持ちが良い。爆発、銃撃といった大音響シーンはないが、環境ノイズ、ゲーム中の観衆の声援などナチュラルな仕上がりでこけおどしはない。
アンダーワールド エボリューション 2006米 BD と WOWOW
24日はアンダーワールドレボリューションのHV放送があった。DVDでの印象は、画質があまりよくない映画。彩度が抜け、精細感も高画質盤からすると多少悪い。
今回WOWOWとBDを同時比較視聴を行った。
WOWOW 総合 B 画質 C 音質 C
BD 総合 B 画質 B 音質 B
当然だが、ディスクメディアのほうが画も音も上。BDはPS3。細かい肌の表現、特にケイトベッキンゼルの白い肌の表現がBDでは際立っている。WOWOWでは、濡れ場のシーンでは、ケイトの腰のあたりが何としろぼかしが入っていたのには驚き。あそこは何も写っていない部分なのに腰が合わさっているだけで白ぼかしとは時代錯誤もはなはだしい。BD盤はぼかしはない。しかし、BD盤を凝視していると何と、ケイトの乳首が写っているだろうと言う場所に、半円形のぼかしが入っているのを発見。確かに乳首の露出はゼロ。しかしぼかしがはいっているとは、、、
敵役はそこそこ悪役っぽいが、ハイブリッドと呼ばれる男役が今一。まあ、ケイトベッキンゼルがいられるだけ良しとすべきか?
クリーチャーはすべてCG。高画質になればなるほどCG物体と、実写の合成画面で違和感が目立ってしまうのだ。
パイレーツオブカリビアン デッドマンズチェスト 2006米 WOWOW とBD
WOWOWで放送のデッドマンズチェスト。BDと比較視聴。
WOWOWでは、色の抜けが結構ひどくHV放送の高解像度は少し感じられるが、今一。BDも同様に画質はあまりよろしくないが、放送よりは色の密度、色ののり、奥行きが出る。音声も、少し(今回AVアンプのセッティングを変えたのでAACでも極端に音が悪くならなかった)BDの方が上。
WOWOW 総合 C 画質 C 音質 C
BD 総合 C 画質 B 音質 C
高解像度になると、CG合成の境目が顕著。タコ(イカ)の船長と人間が対峙するときCGの奥行きと、実写の奥行きが明確に異なるのが目立つ。CGなど使わなければよいのに。かぶり物でやったらまた別の面白さが出るに違いない。
○ 20070620 DVDあれこれ
パプリカ 2006日 DVD 総合A 画質 B 音質 B
SFアニメである。原作筒井康隆。ぽんぽこ狸合戦、マトリックス、ザ・セル、イノセンス(攻殻機動隊)などをごちゃ混ぜにしたような作品。テーマとしてはPKディックが追い求めた現実とそれを認識する人間の差とは、を追求するもの。(本物と偽もの、現実と虚像、観念世界と現実世界の違いとは何かなど)に通じるもの。
これは面白い。SFテイスト満載なので一般の人にはついていくのは大変かも。日本でもSF映画が作れることを示してくれて有難う。
エラゴン 2006米 DVD 総合B 画質 B 音質 C
ファンタジー映画は基本的にSFではない。冒頭を少し見ただけでファンタジー映画だ、とわかる。ファンタジー映画は何でもOKなのであまり好きではない。まあ、適当に見ている分には良いのですね。
原作を知らない私は、テンポ良い展開でまあまあかな、と思ったのですが、原作を読んだかみさんは飛ばしすぎでつまらない、といってました。このような例は数多くあります。エイリアンなど原作を読んで映画を見ると飛ばされている部分があるのが判りますが、原作は小説、映画は映画、別物と考えたほうが精神的によろしい。この映画は、主人公が成長していく様を映し出していく映画と見ましたが、その過程が飛ばされているので、ボードゲーム(RPG)的な楽しみは少ない。唱えればかなう呪術(魔術)は???でも、映画だから仕方ない。時間配分があるので、ドラゴンの成長、主人公の成長、ドラゴンと主人公のつながりが深まって行く様をしっかり描写していくと、肝心のアクションシーンが描けなくなり映画としては失敗になってしまうのだ。
ナルニア(ディズニー版)みたいなへなちょこCGの駄作ではなく、しっかりとしたつくりの造形(風景、ドラゴン、ETC)が好感が持てます。CGぽくないつくりです。ドラゴンの飛翔シーンも下手なつくりだとださくしか写らないのが、ちゃんと飛んでる感覚が描写されてますので可。
○ 20070618
WOWOW HV フラガール 総合 B 画質 D 音質 −
テレシネが悪いのか、ただのSDからのアップコンなのか、フィルム元の画質が悪いのか、いずれにせよ、低解像度の画でした。
これをハイビジョンと呼ぶとかなり問題。
映画としての出来はまあまあ。石炭鉱山の長屋の風景は、東宝「ラドン」(1956)のシーンのほうが現実味がある。何といっても、その時代の風景だから。ラドンは九州の物語だが、いわきの長屋も同じようなものでした。ずり山も、「ラドン」では現物そのものです。フラガールでは、絵でしょう。
一番違和感があったのは、方言。いわきの方言は「だっぺよ」が強い。しかし、同意するときの「そーだない」は県北、福島の方言。いわきではそうだない、とは言わない。言うとすれば、そーだっぺ、とか、そーだっぺよ、です。
しかしながら、常磐ハワイアンセンターの創設期を紹介する映画が作られたことはいわき出身の人にとってみれば嬉しいことではあります。オープンが1966年。おやぢが6歳の頃です。当時、親の事業の飲み会をハワイアンセンターでやっており、幼少のおやぢはここで遊んでいたのでした。その当時、ハワイアンセンターのゲームセンターでの「潜水艦ゲーム」が大好きだったのです。
WOWOW HV スターウオーズEP4 総合A 画質 C 音質 B
これまでSD放送のみだったスターウオーズ初期3作がHV放送となった。スターウオーズはLDの時代から何枚パッケージメディアを買ってきたか判らない作品。LDでは、トリミング、シネスコ、THX版、トリロジー版、CAV版、などバージョン違いが出るたびに購入。DVDでは、デジタルリマスターのトリロジー版がこれまでの最高画質でした。(AVソフトのページ20040924参照)
さて今回のHVスターウオーズ初期3作はというと、、、
EP4 (1977 ) 新たなる希望
古いなりの解像度の低さはあるものの、DVDリマスターの原盤があったのだろう、ノイズと精細感のバランスが良い画質。発色のよさなどはリマスターDVDの良いところを引き継いでいる。
驚いたのは音質。サラウンド側の音がばりばり鳴るのだ。
ただ、シーンによって音質のばらつきが大きくなってしまった。例えば、デススターがオルデラーンに接近、レイア姫、ダースベーダー、提督が会話するシーンでは、画面の転換と、音声のこもった状態、抜けの良い状態が切り替わって聞くことが出来る。
ただ、高解像度になればなるほど細かいところに目が行き、ミニチュアの作り込みなどがばれてしまう。ルークがファルコン号の中で、トレーニングする球体。球体のいぼいぼに見える部分。あれはバンダイの48分の1のパンサー戦車のキューポラが使われている。他にも日本のプラモデルの戦車パーツが多数使われれているのだが、そういった細かいところも確認できてしまうようになった。
EP5 (1980) 帝国の逆襲
LD時代から高画質とされてきた帝国の逆襲。今回のHV版では、解像度が上がった分、シーンにより解像感のばらつきが顕著に判るようになってしまった。
通好みの帝国の逆襲である。
EP6 (1983) ジェダイの帰還(昔はジェダイの復讐)
ナメクジ型のジャバザハットがはじめて登場。何か場違いな雰囲気があるEP6。レイア姫のビキニ姿が見られる。この当時ですら、EP4から6年が経過し、登場人物たちが高齢化してしまっていた。(レイア姫のアップは、EP4の頃に比べると、、、)高画質化されると細かいところまで見えてしまうのですね。
再放送(吹き替えは要らない)希望。
DVDもアップコンで1080Pで見られるようになりました。比較情報は近日。
○ 20070608
BD 007 カジノロワイヤル 2006 英米 画質 B 音質 B 総合 B
これまでのジェームズボンドと一味も二味も違う出来。00ナンバーをもらったばかりの007なのだが、事件がたくさん起こる。それをスーパーマンの活躍ではなく生身の人間(それも筋肉)が動いている、というのを表現しようとしている演出。敵役の方が肉体的に優れているのを見せる演出。これはこれで面白い一作です。
DVD ストラトスフォー アドバンス 2005 日本 総合B
かわいい女の子とメカを合体させSFのトッピングで仕上げた作品。航空機が好きなスタッフが飛行物体に愛情を込めて作った作品。日本のアニメSFの悪いところが出て、謎解きはずっとそのまま。その間、人間模様、メカで話しをもたせてしまっている。でも、バルキリーもどきやMIG25もどきなど、優秀なデザインの飛行物体を動かしてくれるのは楽しいもの。映画「ライトスタッフ」を見てから見ても面白い。
○ 20070523 BD、HD放送あれこれ
妖怪大戦争 2006年 WOWOW 総合C 画質 C 音質 C
CGオンパレードでつまらない映画。1968年の妖怪大戦争、大映のほうがはるかに面白い。
MI3 外盤 BD
MI3 BD日本語版と比較してみました。極端な画質差はありませんでした。強いて言うなら、外盤の方が、シャープさ、彩度が上、しかし、差は僅少です。価格で1000円ほど外盤の方が安いようです。
○ 20070505 BD、ハイビジョン放送あれこれ
スーパーマンリターンズ BD 総合 B 画質 C 音質C
映像 VC−1 音声 DD。BDなのにDD音声。少しがっかり。映像がVC−1コーデック。画質ははっきり言って甘い。ハイビジョン画質を期待すると少しがっかり。VC-1だからか?音声は、DDどまり。せめてDTSくらい入れて欲しいし、特撮映画であれば、ハイパーな音声を期待したいですね。DVD盤で健闘していたのにこれはがっかり。
銀河系ヒッチハイクガイド BD 総合B 画質 B 音質 B
たまにこういったはちゃめちゃSFも良い。脳天気ではあるが、造形の作り込みは半端じゃない。やる気のないロボットもしっかりとしたつくりだ。
WOWOW放送のテープが見つからなかったので、放送ものとBD比較は後ほど。
このディスクのみの不良なのか、CH1で、画面にノイズが載る。
キングダムオブヘブン BD 総合 B 画質 A 音質 A
飛び散る血しぶき。舞い上がる砂塵。砂漠に登場する巨城。サラウンド音声のつくりが良く、デモに最適。ただ、巨城、煙など高解像度になればなるほどCGくささがでて、偽ものとわかってしまう。
それでも、CH30。バリアン隊が、サラディン軍に戦いを挑むとき、左右の前後に馬が、ど、ど、ど、ど、と地響きを立てて移動する迫力は相当なもの。
DVDは、UX−1バージョンアップで、見られるようになりました。比較すると、解像度の低さは仕方がないけれど、色純度、奥行き感などまだまだ行ける。バージョンアップUX-1でBDが出てないDVDはまだ見られます。
ドラゴンヘッド WOWOW HV 総合 C 画質 D 音質 C
顔デカさやかが、妻夫木君と共演のSFパニック映画。ハイビジョンとは言うものの、SDのアップコンではないか?さやかの大根ぶりを確認しただけのむなしい映画。
ダイハード1 WOWOW HV 総合 B 画質 C 音質 C
これまで、ダイハード1はHD放送されませんでした。確かに、解像度は低い。昔の映画でも、リマスターで生き返るものもある現代、少し寂しいですね。それでも、若い(はげてない)ブルースウイリスが見られて良かったです。
ダイハード2 WOWOW HV 総合 B 画質 B 音質 A
ダイハード2のハイビジョン放送。これは、音声がすごかった。サラウンドCHの造りが妙。
空港内の騒音、ジェットの爆音、銃撃音などリアサラウンド側からどんどん出てくる。これはすごい。
スパイダーマン 地デジハイビジョン 総合 B 画質 B 音質 -
これは、パイオニアプラズマディスプレイにて視聴。トビーマグワイヤの青い目は印象的。1作目のトビー、クリティンドュンストともに若いです。肌の色艶に目が行くのはハイビジョン放送の恩恵か?
日本沈没 WOWOW HV 総合 D 画質 B 音質 B 2006 東宝
日本映画ってどうしてこうなってしまうのか?ラストの畳み掛けのときの、スピード感のない演出。主役男優の魅力のなさ。主役女優の色気のなさ。前作(1973年東宝)の藤岡弘もダサかった(時代相応ではあるが)が勢いはあった。破滅映画としてとにかくぶっ壊したから。本作はリメイクものだが、リメイクする気持ち、心の表れがこれでは、、、1973年版では、最近NHKの朝の連続ドラマいもたこなんきんで、主人公の秘書を務めた石田あゆみが若々しい肢体を披露。会った初日からいきなり水着で藤岡と抱き合うという無理な展開をこなしていた。今見ても科学的説明で、物語に迫真性を与えた演出が光る。当時東大教授だった竹内均氏まで担ぎ出してのお話だ。1973年版は総合Bの出来である。
同様に海猿(リミットオブラブ)。 2006年 地デジハイビジョン。 総合D
映画館で見なくて良かった。DVD借りなくて良かった。というでき。なぜ、ラストの畳み掛けるシーンで、告白タイムをして、貴重な脱出時間を浪費しなくてはいけないのか?CG処理もがっかり。旧作ゴジラのミニチュアを使った特撮に原点回帰して欲しい。
復活の日 WOWOW 総合 B 画質 C 音質 − 1980年東宝
角川映画。そうそうたる出演者。角川春樹が乗りに乗っていた時期の映画。何とオリビアハッセーが出てくる。(ロミオとジュリエット出演、仮面ライダー響の主題歌を歌った日本人歌手と結婚していた)
バイオハザードもので一度世界を滅ぼしておいて、さらに核爆弾でもう一度世界を破壊する。それでも、北米から徒歩で南米へ。さらには南極まで来てしまうスーパーな主人公を草刈正雄が演じた。
世界大戦争 DVD 総合 B 画質 − 音質 − 1961年 東宝
世界が冷戦で、今にも第3次世界大戦が危ぶまれていた時期の映画。東宝円谷は、核戦争の悲惨さを、特撮で描ききった。核爆発の特撮シーンは、その後のCGまみれの爆発シーン、例えばインデペンデンスデイ、T2などにも勝るとも劣らないすばらしい迫力に満ちたものだ。これは、アメリカ核実験のフィルムを検証して作られたものと推測します。いやあ、円谷さんはすごい人だったのだなあ。