201601-  avsoft


〇2016004

モスラ 1・2・3  BD 北米版  2枚組 1枚目 モスラ(rebirth)  2枚目 モスラ2・モスラ3

  基本BDハイビジョンの画質水準はクリアしているのがうれしい。
 北米版なので、オープニングとエンドタイトルロールは、英語のみ。日本語版。英語字幕あり。

モスラ(rebirth)1996  北米版  総合 7   音質 7 DTSHD2ch 48Khz 1.7Mbps 中心 画質 7 AVC 20Mbps

 監督 米田興弘 特技監督 川北紘一 
 1996年公開、1961年オリジナルから30数年後に作られたリメイク版。
 オリジナル小美人が、アイドルグループに。エリアスと呼ばれるユニット、モル(小林恵)、ロラ(山口さやか)の妖精コンビに、ベルべラという黒妖精(羽野晶紀)でセレブ家庭をめちゃくちゃにする。戦闘シーンが延々と続く。
 セレブ家庭の夫は、会社社長の仕事人間。仕事のためなら自然破壊もお構いなし。セレブ奥様に高橋ひとみ。
 子供に、兄、二見一樹、妹、藤沢麻弥。
 正義漢のTVマンに萩原流行(最近警察車両の急な進路変更によるバイク事故で亡くなってしまった)。

 怪獣は、モスラの他に、デスギドラという伝説の封印された怪獣が登場。
 川北爆発が炸裂。戦闘シーンも、爆発シーンも、怪獣の戦いも派手だが、妖精ズ=モル、ロラ、ベルべラの物語となっている。脚本が女性であるのが効いている。

 モスラの攻撃には変化が。
 1体目は基本体当たり、巨大羽からの鱗粉攻撃に電撃くらいだが、ニューモスラの幼虫は、頭を持ち上げて脚からビームを発射する。これまでの糸攻撃オンリーからかなり変化した。
 成虫ニューモスラは、触覚がでかくなり、羽が鋭角的に。基本、電撃属性だが、眉間ビームと、サンダーストームともいうべき電撃の雨。
 鱗粉+電撃環、さらに、それに回転を掛けて威力倍増攻撃。などなど攻撃的になり平和の蛾、というより戦闘マシンになってしまった。

 モスラ2 1997  総合7    音質 7 DTSHD2ch 48Khz 1.8Mbps   画質 7 AVC 23Mbps中心
 海底の大決戦

 監督 三好邦夫  特技監督 川北紘一
 妖精ズ配役は1と同じ。エリアス(全然流行らなかったな)のモル(小林恵)、ロラ(山口紗也加)、ベルべラ(羽野晶紀はのあき)
 ペンションの女将に紺野美紗子、その子しおりに満島ひかり!学校の木村先生に細川ふみえ!
 ジャイアンみたいな子とノビタみたいな子に、島田まさなお、大竹まさき。

 今回の怪獣は、ダガーラ。
 超古代海底都市ニライカナイ。そこの守り神ゴーゴ(毛むくじゃら)
 ニライカナイピラミッドの王女ユナに野波麻帆。

 モスラは、海中用に変態した。
 相変わらず川北爆発全開。


 モスラ3  1998年  総合7   音質 7 DTSHD2ch 48Khz 1.7Mbps  画質 7 AVC 22Mbps中心
 キングギドラ来襲

 妖精ズに配役の変化が。ロラ役に建みさと(たてみさと)。小林恵と羽野晶紀は同じ。
 夫婦役の夫に大仁田厚、松田美由紀。子役に引きこもり兄に古崎たくま、弟、篠崎きょうへい、妹に、鈴木あやの。

 またも、ベルベラの好奇心からとんでもない物語が始まる。妖精ズはやはり主人公なのであった。さらに、今回は姉妹の絆物語となり、3つの要素を持つ三角石を剣にはめ込むことによって能力開眼となるお話。

 1億4千万年の時をまたいでの戦い+キングギドラが子供パワーを餌に世界滅亡をたくらむという壮大!?なお話。
 前回、水中モード変態を遂げたモスラは、1億4千万年を超えて、メタルモスラへ変態(鎧モスラという画中の説明はあるが、、、)

 相変わらず戦闘、怪獣バトルシーンは川北爆発が全開。

 モスラ攻撃パターンもメタルモスラの翼でキングギドラの翼をバッサリカットしちゃうくらい強力になってしまった。
 モスラの鱗粉というか、光の粒は、命の生殺与奪の力を持つようにまでなった。これはもう、神である。

 あえて時間遡行という禁じ手を使ったが、基本は妖精ズの物語に終始。こういう怪獣映画もあり、というお手本か。私が20年見ていなかった、というのもうなずける。


シカリオ SICARIO  (邦題 ボーダーライン) BD   
      総合 7     音声 9 ドルビーHD(アトモス)7.1ch 48Khz 4.5Mbps  画質 9 AVC 32.1Mbps中心



 またまた邦題がスカ。何がボーダーラインかわからない。シカリオは、暗殺者の意味で、映画にぴったりの原題です。
 アトモス音声。当AVルームではナントモス再生。
 
 リブダイリピートのエミリーグラントが登場。主人公と思いきや、こちらはFBI。シカリオさんは別の人。一見年を取ったディカプリオのような俳優さん。これが渋い。
 ディスクのつくりがメニューが無く、冒頭の予告編を延々と見なくちゃいけないのには閉口。
 冒頭から緊迫した画作り・音響で、ぐいぐい引き込まれる。ちょっとしたB級映画かと思いきや、とてつもなくシリアスなつくりにほれぼれしてしまう。画面からゲロをはきたくなる汚臭が漂ってきそうなのだ。これはかなり珍しい。画作りが徹底していないとこうはならない。
 爆発に思わず身をすくめてしまうダイナミックなもの。この緊迫感が全編に染みわたっているのだ。


ヘイトフルエイト 皮肉に「素敵な8人」なんてどうかな?反吐が出るくらいひどい8人という原題ではあるが、、、
     総合 7  音質 8 DTSHD5.1ch 48Khz 2.2Mbps  画質 8 AVC 33.6Mbps 


 
 タランティーノ監督。サミュエルLジャクソンら出演。もう、冒頭からタランティーノ節全開。


アンブロークン  
   総合8     音質 9 ドルビーHD7.1ch 48Khz 5.1Mbps  画質 8 AVC 19.2Mbps中心



 冒頭のB24の太平洋諸島の爆撃戦の部分だけでOK。
 ただし、この風景はゼロ戦を含めて全CGなので、脳内補正で疲れてしまいます。第一、爆撃機の機銃でゼロ戦があんなにたやすく落ちるのか!?という疑問が発生する。
 

comming soon
 
ゴーストバスターズ

ゴーストバスターズ2


ザ・レベナント  
 

ズートピア


〇201608

 ウルトラセブン読本から火が付き、WOWOW放送のHD版をウルトラセブン、ウルトラマン、ウルトラQ(総天然色)を全話見返しました。
 ウルトラセブン、ウルトラマン、ウルトラQカラー版それぞれ、HD化の恩恵を十分に受けていて素晴らしいものでした。特にウルトラQのデジタルカラー化は素晴らしい。1965年当時は、白黒で、カラーになったのはウルトラマンからです。それ以前に怪獣ブームを築き上げたウルトラQの怪獣たちは、白黒の放送で何色か子供たちにはわからなかったものでした。
 ガラモン、カネゴンなど特徴的な怪獣の色が眼前に示されると作品の説得力が倍増します。
 ウルトラマンではネロンガの色彩の豊かさ。カラー化で怪獣の色にも気を使ったスタッフの気苦労が目に浮かびます。

スーパーマン対バットマン  総合8   音質 8  画質 8

 色物かと思いきや大真面目な作品。色も添えられており、メイキングを見ることにより、理解が深まる佳作でした。
 


〇20160804 

アメリカンバーガー  DVD    総合8    音質 7 ドルビーデジタル5.1ch 48khz    画質 7 Mpeg2 6.1Mbps中心

B級、低予算、エログロ映画かと思いきや、これが結構いける。
むかで人間は最低最悪の映画だった。これもそれはひどいものか?という予感が良い意味で裏切られた。
適度なエロ。ハードな殺人描写。ハードなアクション。設定がスマホのない時代なのが良いです。スマホのGPSなどあると成り立たない映画だから。何しろ電話連絡出来ちゃうのだから。

某国、ヨーロッパという表現になっているが、話しているのは東欧系の訛りに聞こえるし、実際は、スクールバスで行けるカナダであろう。
本当に、アメリカンなバーガーなので、マック命の人は見ない方が良いかも。私は、バーガーラブじゃないので別に平気だし、中国では犬肉がバーガーに使われているというまことしやかな噂も、無問題なのだ。


スパイ 2015  BD    総合 8    音質 8 DTSHD5.1ch 48Khz 4.7Mbps   画質 8 AVC 25Mbps中心

たまにこういう息抜きの映画も良い。
アクションを実際にやるのが好きな監督。なるべくCGは使わない主義らしい。
ジュウドロウ、ジェイソンステイサム、スーパーおデブちゃんにメリッサマッカーシー。コンビを組む長身女ナンシーにミランダハート。 
スターゲイトで、オーライのアドリアを演じたモリーナ・バッカリンも登場。

とにかくよくできたスパイ映画で007やMIへのオマージュ、リスペクト満載。
ラストには賛否があるだろうけど、意外性で私はOK。


〇20160722  

モンスターズ/新種襲来  BD 2014英  総合7    音質 ドルビーHD 7.1ch 48K 6.1Mbps中心  画質  AVC 23Mbps中心

 こちらも低予算か?
 
モンスターズ/地球外生命体 2010年 ギャレスエドワーズ監督、の続編らしい。
 このモンスターズ地球外は、今、次期大統領候補のT氏がメキシコ国境に壁を作る!と言っているのが、寓意的にわかる映画です。
 130万円という超低予算で作られたこの1作目は、そこそこのSFXを使い、エンドレスな物語の作り方をしている変わった感じの映画でした。予算の件はその当時は知りませんでしたが、エンドレスなつくりで、少なくとも2回は見てしまうものです。
  以前レビューしたかどうかすらよく覚えていません。


かぐや姫の物語 BD  総合 8  音質8 DTSHD 5.1ch 48K  画質8 AVC 30Mbps中心 (マックス48Mbps)

 高畑 勲監督。

 宮本信子のナレーション、声優が支配的。新人朝倉あきがかぐや姫声優だが。ジブリ作品の声の出演は俳優じゃなく、声優を使う方にした方がよいな〜。
 間違って2度目のレンタル品。
 今改めて見ても、今のCGバンバンのアニメに比べて目に優しいです。


魔界戦記 雪の精と闇のクリスタル BD  総合 7  音質7 DTSHD5.1 48k 2.1M    画質7 AVC 18M 中心

 

 原題がおそらく仲馗伏魔 雪妖魔炎、てなしろもの。
 副題の英語が、
 Zhongkui  snowgirl and dark crystal

 鍾馗という主人公と、魔晶石(クリスタル)を軸に物語が進む。怪しげな妖魔(美人)と、斬魔士の戦いもあり。
 中国が、ロードオブザリングとハリポとインディージョーンズを掛け合わせて作っちゃいました的娯楽作品。


青い果実 DVD  デジタルリマスター版  仏  音質 DD 2ch 48K 192K 画質Mpeg2 5.1M 中心


 フランスギャルの思春期性春物語。


グリーンインフェルノ DVD  音質 DD2ch 48k 192k  画質 Mpeg2 6.1M 中心  

 1983年(S58年)「食人族」のリメイクのようなものか。
 B級食人もの。


 1983年版食人族。
 イタリア ルッシェロデオダート監督。これはVHSのビデオソフトで見たな〜。

 どちらが正しいのでしょう。原盤見つけられれば確認できるのですが。この串刺し女性は、ネタバレですが、サドルに座って、発泡スチロール製の枝をくわえているだけだそうです。

 
アメリカンバーガー  DVD  音質 DD5.1ch 48K 画質 Mpeg2 5.6M中心


 B級げろげろもの。


ドラゴンブレイド BD 総合 8  音質 7 ドルビーHD5.1ch  96Khz  2.9Mbps中心  画質 8 AVC 25Mbps 中心



 ジャッキーチェン、ジョンキューザック、エイドリアンブロディ、という国際俳優登用の香港映画。
 ジャッキーチェンアクション復活。重厚な将軍格闘を披露。
 CG特撮もうまく調和して、思わずウルトラマンのアントラー編バラージの青い石を並べて思い出してしまいました。

  中東アララト山のふもとにあるバラージの町。おそらくシルクロードの街だったのでしょう。ウルトラマンの像のように、このドラゴンブレイドでも守備隊長の鎧も掲げてありましたな。

 それにしても気になるのは、ドルビーHDの96Kというサンプリング周波数。どんなフォーマットなのでしょう。


ザ ファイネスト アワー (邦題 ザブリザード) BD  総合7  音質 8 DTSHD7.1ch 48K 6.5Mbps中心 画質 8 AVC31Mbps中心

 あまり凍てつく寒さが感じられないのです。

 邦題に愛想が尽きてしばらくしていますが、今回もこれ。
 実際の映画の中では、ブリザード吹き荒れる極寒の海のはずなのに、吐く息が白くならない作りです。
 新スタトレのクリスパイン主演。


ザ ビッグ ショート (邦題 マネーショート) BD  
 総合 7 音質 DTSX こちらにはDTSXの再生装置が無いので、次のDTSHD7.1ch  48K 5.0Mbps中心  画質 AVC 28Mbps中心

 アメリカは決して希望を捨てない、っていう決意がありありの前向きな映画です。

 これも、邦題だと「金欠」位にしかなりません。ビッグショートだと、話のでかさが伝わります。大恐慌クラスの出来事です。実際のリーマンショックを題材にした映画です。私は、リーマンショックを金融恐慌ととらえていました。当時のマスコミは波及効果を恐れて恐慌という言葉は使いませんでした。

 バットマンのクスチャンベイル。ブラッドピッド出演。
 エンディングにレッドツエッペリンのwhen the levee breaks. が流れ、物語を引き締めています。


The good dinosaurs (邦題 アーロと少年) BD 総合 7 音質 8 DTSHD5.1ch 48K 2.6Mbps中心 画質 AVC 18Mbps中心(マックス34Mbps)


 ファミリー向けでありながら、CG造形は破たんが無い緻密なつくり。
 地球に衝突する彗星がもし衝突しなかったらのお話。
 心温まる映画です。


モスラ 1961年 日本  BD 総合9  音質7  LPCM4ch 3.1Mbps 画質7  AVC 35Mbps中心



 ザピーナツの伊藤ユミさんが亡くなったという事で、モスラの歌が猛烈に聞きたくなりゴジラ60周年版BDを取り出し視聴。
 かなり、BD化に際してデジタルリマスター効果が出て、1961年ものとしては、かなりの高精細度+豊かな色彩です。
 また日本語字幕にすると、モスラの歌の歌詞が確認できました。福島市ゆかりの古関裕而作曲作品です。

 1958年12月23日竣工の東京タワー。時は1964年に東京オリンピックを控え、1964年10月1日開業の東海道新幹線、1959年首都高速道路公団設立。オリンピックの1964年までに社会基盤つくりを急ピッチに進行させていた時代。
 その象徴たる東京タワーをたかだか蛾の幼虫(と言ってもご覧の通り巨大過ぎです。)がいとも簡単に折ってしまうのでした。
 その繭を打ち破るのに、他国の原子力兵器(映画中ではロリシア、ロシアとアメリカの折衷国名のような名だが、この場合アメリカであるのは明白)を持ち込み使用、など良く考えるとすごい映画です。


〇20160605 火星の人 アマゾンさん発売日前に届けていただいてありがとうございました。

マーティアン/火星の人  (邦題 オデッセイ)  2015年 米
総合 9  音質 10  DTSHD7.1ch 48K  7.0Mbps中心  画質  10  AVC  32Mbps中心  

   邦題の決定は誰がやるのだろう。
 ゼログラビティもそうだったが、この映画も邦題は却下。ゼログラビティは、ゼロじゃなく、重力をテーマにしたものだから、無重量状態ではないのだ。この邦題オデッセイも、長期の放浪、長期の冒険じゃなく希望をもった生き残り映画であって、マーティアン=火星の人が正しい。(ネタバレにつながるが、これは、イモづくりにつながる重要なポイントなのだ)

 のっけから邦題にいちゃもんをつけてしまったが、他者との交流においては、日本名を言わないといけないので、その時は仕方なく使うが、初めから、勝手命名「マーティアン」で通しています。

 サウンド構成がすばらしい。一応火星には薄い大気が存在しているので、音がしても問題はない。
 ただ、グラビティもそうだったが、ヘルメット内部から、音のする方に音場が移動する作風は違和感がある。ヘルメット内部は2ch
だから。
 このマーティアンは、その辺がこなれ始めていて、火星の大気があるという事も手伝って、非常になめらかな音場の展開と音像の移動が構成されている。
 火星表面、砂嵐、暴風、危機の警告音、砂粒のぶつかる音、色々な身に着けている物とほかの物が接触する音、接続音、解放音、特に感心したのは、ラボでの不安な心境の時の空調のごろごろ低音。場面が転じるときちんと音が整理され違う音が挿入される。この辺のサウンドチューニングは素晴らしいものがある。

 そこに、徹底した高解像度に耐えうる小物、セットの作り込、CGの作り込である。画も音も高次元になって初めて作品の素晴らしさが向上するのだ。

 どこどこの砂漠でロケだとか、宇宙空間の展望窓の外はCG、とかメイキング他付属情報で知りうるけど、高解像度で、デッサンのしっかりした小物、CGなので破たんが全くない。
 唯一残念だったのは、最終局面、UAVで火星を脱出するクライマックスへ至る場面。
 UAVがまだ主ロケットエンジンを吹かしているのに、高度があがったからと言って、船内にビスが漂っちゃうのは惜しい。ロケットエンジンで推進力が与えられている間は、Gが掛かっているので、無重量にはならないのだ。エンジンオフになり慣性航行に移行するとビスは漂っても良いとなる。ホントいうと、逆噴射して慣性をころさないと、床に押し付けられていたビスは漂い始めないのだけどね。ああ、高度が足りず火星の重力に引き戻された、ということなのか。それでも、相対速度何十キロという表現が有ったのだから、いわゆる弾道飛行していた可能性もありますね。
 もう一つ些細なポカがあります。ラボのハブが吹き飛んだあと、シートを開口部の外から貼り付けて加圧するシーン。多少膨らむくらいの表現になっているが、ハブを吹き飛ばすほどの圧力がかかるのに、ビニールシートのようなぺらぺらのシートを樹脂テープでクロス貼りする位でOKにしちゃうのはちょっと変。そういう細かいことを言いだすと、イリジウムを加熱、宇宙船燃料を滴下して、爆発するシーンもあれだけでOK?というのも気になると言えば気になっちゃうね。

 グラビティの時も、惜しい表現があった。バックパックを背負ったクルーニーが、サンドラを牽引索で引っ張って行くシーン。と、中国の宇宙基地に到達した時に、伸びきった牽引索が、ずっと引っ張られている表現。これらは残念なシーンになっている。
 マーティアンもかなりSF考証、科学考証を行ったはずだが、このUAVのビスは残念。
 それと、ネタバレだが、クライマックスでアイアンマンになっちゃうのも、敬意表現か、パロディか、それとも、他作品への侮蔑か、判別がつかない。アイアンマンになる、と発言したマットデイモンは、私は初め冗談だと思っていた。それが、いよいよ最後の時というとき、このカタルシス。すごい映画である。
 3DCGアニメウオーリーで、消火器で宇宙遊泳をやっちゃったけど、それに似た感覚なのだろう。
(他作品への侮蔑とは、〇〇で、火星に到達したが、船外活動中母船に戻る推進力が無くなり、牽引索を切って自決しちゃう船長がいた映画あった。主役級の人物の自決行動を起こさせる脚本にがっかりしたが、それの解決策がこれだったのだ。)
 
 BD発売とほぼ同時に、WOWOWで、レッドプラネット(キャリーアンモスとバルキルマー。2000年米)を放映。
 これを高画質(4K)で改めて見ると、非常に高画質で、火星航行船の設計、内部造作も素晴らしく、これも非常に良いSF映画でありました。BDレコーダー、プロジェクター、BDプレーヤーが4K対応したので、映像の見え方が変わってきた可能性もあります。
 CGのぬるさはほぼありません。〇〇と表現した火星ものSF映画(人面山が出てくるファンタジーSF!?)とは段違いです。キャリーアンモスのヌードもあり、火星軌道でのUAVの宇宙遊泳バックパックでの人力回収有り、でなかなか楽しめます。ただ、これも、人力回収し、母船に戻る時の加速度、重量の表現がいまいち(唯一の欠点か?)でした。無重量の宇宙空間でも質量は存在し、速度が加わるとそのエネルギーはとんでもないものになるのです。特に空気が無い宇宙空間では、回転、が大敵です。物体の回転を映像表現できちんと行わないと、いきなりその映画が嘘っぽくなって評価がガタ落ちになってしまいます。
 
 いずれにせよ、こういった科学表現がしっかりしているからこそ突っ込みどころも出てくる佳作だ、ということですね。

 マットデイモンは、インターステラ―で自己中の基地外科学者になってまして、SF、宇宙服が似合う男になってしまいました。これが意外と良い配役だったんですね。トムCや、レオ様では、こうはいかなかったと思います。
   


〇201601  SW7

スターウオーズ the force awakens フォースの覚醒   2015年 米  BD 
総合 10   音質 10 DTSHD7.1  48K 6Mbps 中心   画質 10  AVC  33Mbps中心 

  EP4の冒頭のスターデストロイヤーが落下して朽ち果てた、というような設定。
 この巨大さ加減がJJエイブラムス監督の腕の見せ所か?

 歓喜。スターウオーズの新作が見られるなんて。JJエイブラムズ万歳。
 今回のSWEP7は、配役、監督、脚本、撮影・特撮技術、CG技術、音声などが高品質で融合した佳作。

 いろいろ言う人が多いけど、余計な雑念は除去して素直にSWワールドに没入すべし。
 そのために、冒頭からの黄色文字のタイトルロール、漆黒の宇宙空間、帝国軍戦艦(スターファイナライザーというらしい)が登場するお約束の冒頭シーン。
 突撃兵が乗り込む強襲艇がわらわれ飛出し、、、
 ここに音声が絡んできます。驚くのがリアトップに配置されたサラウンド超低域効果音。ナントモスのリアトップSPで、底突きを起こすほどの音声情報が振り分けられているのです。

  スターデストロイヤーと比べれば、上部構造物が巨大になっていることや、戦腹の開口部の大きさからしてデストロイヤー級より数倍でかいのが伺えます。
 これがスターファイナライザー?らしい。

この音声を再生しつつSWワールドに突入、という仕掛けです。
 底突きとは、コーンの振幅にコイルの末端がマグネットにあたりノイズをだす現象のこと。リアトップSPはサイズ大で登録しているのでこのようなことになってしまうのでした。B&WのCM1はコンパクトスピーカーで低域を出すようには設計されていないのでした。やはり、トップスピーカーは十分な能力をもったしっかりしたものでなければだめなのですね。
 底突きの他、スピ−カーの内部配線ワイヤーが、コーンの振幅に負けてコーン紙にあたると、ばしばしノイズが出る現象もあります。コンパクトSPに大入力を入れると起こりやすい現象です。たとえばロジャースのLS3/5あたりのコンパクトスピーカーにコーラス付オーケストラ演奏を大音量で再生するとバチバチいったことがありました。

 話がそれました。

 
 スターデストロイヤーの地上で朽ち果てた姿の前を疾走する主人公レイ   Mファルコン号に乗り込んできたハンソロ!

 ミレニアムファルコン号の内部、汚さ(模型的に言えばウエザリング)が半端じゃないレベルに仕上がってます。使い込まれた様子を再現しているわけです。


 主人公レイを演じる女優さんは、はつらつとした可愛らしさと弱さ強さが共存する役をこなしてます。

 ハンソロとレイアの子がカイロレンという帝国軍ダークサイドに落ちた仮面シスなのだけれど、あと数話すると、アイアムユアブラザーなんて、レイとレンは兄弟だったなんて展開になりそう。ならねーか?

 デススターではなく、帝国軍究極兵器はスターキラーとなり、衛星級じゃなく惑星級にサイズアップ。

 見どころ満載、ルークを小出しに使う技でEP8につないで、と。自作待ち遠しいEP7です。 


〇201605  いろいろ

 モンスターホテル2   2015年 米  
 総合 7   音質 7 DTSHD5.1ch 48khz 2.3Mbps中心   画質 7 AVC 25Mbps中心

 これも邦題が、モンスターホテルというのが浸透しているので、あまり気にならない人が多いけれど、ホテルトランシルバニア、というのが好きだな。この映画はホテルトランシルバニア2となる。

 家族向けだが、大人が見ても楽しめるハートウオーミングアニメだ。

 リトルプリンス/星の王子様  2015年仏  (邦題には、星の王子様と私、と私がくっつく) 
 総合 8   音質 8 DTSHD5.1ch 48khz 2.3Mbps中心  画質 9 AVC 38Mbps

 

 AVCのビットレートが異常に高いCGアニメだ。
 冒頭の現実世界の教育ママに進学校の入学試験に没頭する少女の造形と、隣の老人と一緒に星の王子様の世界に入ると、紙アニメの質感に変化し、世界の違いを表現している。
 この紙アニメの質感が、単行本の星の王子様のテイストに近づいていて、本のページをめくる感覚が楽しめるつくりになっている。
 

 クリード 2015年米 
 総合 7   音質 8  DTSHD7.1ch 48khz 5.2Mbps中心    画質  8  AVC 26Mbps中心

 スタローン69歳頑張っている。(SWのハリソンフォードは73歳で銀幕復帰。)エクスペンダブルズで、年寄ヒーローを集め俺たちはまだまだやれるぜ映画を作っていたが、今回は、若手育成映画だ。


 エベレスト 2015年米英  
 総合 8   音質 8  DTSHD 7.1ch 48Khz 4Mbps中心   画質 9  AVC  29Mbps中心

 画像は超鮮明である。ビットレートが高い作品が必ずしも高画質であるとは限らないのだが、この作品は素晴らしい画質だ。
 

 ボーイクワイア (邦題 ボーイソプラノただひとつの歌声) 2014年米
 総合 7   音質 7  LPCM5.1ch 48khz 6.9Mbps   画質  7   AVC  32Mbps
 
 暗い色調。
 ダスティンホフマン出演
 歌声は澄み切って素敵。

 父と娘  原題 fathers&daughters (邦題 父の遺した物語) 2015年米伊
 総合 7  音質 8  ドルビーHD 5.1ch  96khz 2.0Mbps   画質 8  AVC 26Mbps中心  

 邦題には見切りをつけていたが、毎回このような題をつけられていては、はっきり言って、映画を見る導入部から失敗になってしまうだろう。
 ラッセルクロウが、世界を救うとか、巨悪と戦うとか、非常に重い役から解放され、心温まる物語に登場。
 アマンダseyfriedセイフライドとお呼びすればよいのかな?
 ダイアンクルーガー
 ジャネットマクティーア
 など魅力的な女優陣が物語を支える。


 エール  2014年仏  (原題 le famille belier ベリエ一家と訳すべきか?ベリエ家の物語、とかベリエの家族、とか?)
 総合 7   音質  7  ドルビーHD 5.1ch 48khz 3.2Mhz   画質 7  AVC 21M bps

 聴覚障害者の家族の中で、一人健常者の娘ポーラにルアンヌエメラ。
 耳が聞こえないという状態を無音で表現するという手法が随所に生きています。
 たとえば、82分、87分、94分あたりの歌声、暗騒音、振動で声を聴く、など感動的です。  


 スペクター  2015年英  原題 spectre
 総合 8    音質 9 DTSHD7.1ch 48khz 6.0Mbps    画質 9  AVC 31Mbps



 ダニエルクレイグが板についてきたジェームスボンド新世代版第4作。ダニエルクレイグになってボンドが、ちょっと乾燥気味。オイリー、ダンディー、大人の色気、というものが無くなって、死なない超人的な諜報部員という感じになってきてしました。
 一生懸命お色気を出そうとしてますが、今一。メカもアナログ、重厚なものを出そうとしてますが、結局ダニエルの肉体に行ってしまう感じです。

 冒頭、美女とホテルへ。そこから狙撃シーンまでずっとワンカット、という凝ったつくりで見ている者を引き込みます。
 そこから大爆発ビル倒壊とド派手なことが起こるのですが、ダニエルは、一階の玄関からさっと埃をはらい颯爽と歩ってきます。この辺の演出が、ダニエルのボンド像なのかもしれません。
 テロには絶対負けない、という英国の根性を見せたいのかもしれません。


 モニュメンツメン 2014米  原題 the monuments men (邦題 ミケランジェロプロジェクト)
 総合 8   音質 8 DTSHD5.1ch 48khz 2.5Mbps   画質 7  AVC 34Mbps 

 やはり、最近の洋画の邦題は全滅。同様にナチが強奪したお宝を奪いに行く映画、戦略大作戦(1970年)がある。また、大列車作戦(1964年米)ドイツ軍がパリから美術品を運び出そうとするのを阻止するレジスタンスたちの戦い。なんてのもあるので併せてみてみると良いでしょう。 

 戦略大作戦という中身と関係ない邦題は、この昔から始まっていたのだ。原題から見るとケリーのヒーローたちとなる。
 俳優陣がすごい。クリントイーストウッド、テリーサバラス、ドナルドサザーランドなど。
 1970年制作なのだが、メカがすごい。冒頭にドイツ軍団の中をウイルスMBが突破していく。そのとき、精巧に作られたティーガーが2台も登場する。これはT34 (ある資料に寄ればT44 としているものもある)改造のなんちゃってティーガーなのだが、その作りはかなりすごい。後半、ティーガーのアップシーンがあり、キューポラが映し出されるが、鋳造キューポラの質感がきちんと作りこまれている。CGなどなかった時代でこれはすごい。冒頭のシーンでは、ティーガーと同じ場所にしつらえられた排気管から排気煙がばんばん吐き出されている。偽物ではこうはいかない。なんとサイドの泥除けにまでツイメリットコーティングが再現されている。エンジンルームの上部構造物は本物とほとんど同じつくりだ。ほかに、15センチ榴弾砲(これも2門)、キューベルワーゲン、sdkfz250系のハーフトラックなど、かなりすごいメカを投入しているのであった。

  バートランカスター。映画は白黒です。
 古い映画ですが面白いです。

 モニュメンツメンは、ビルマーレー、ジョージクルーニーなど出演。
 暗い画調、ドンパチは少ない。


 サバイバー  2015米
 総合 7    音質 8 DTSHD5.1ch 48khz 3.2Mbps中心    画質  8  AVC  25Mbps中心

 ミラジョボビッチと元007ピアーズブロスナン出演。

 世界を守るのに、アメリカ駐英大使(出国査証ビザ審査員だ)が八面六臂の活躍。諜報部員じゃないのに、テロリストと単身戦う。


 ハンガーゲームファイナル:レボリューション 原題 mockingjay part2  2015年 米
 総合 7    音質 7 ドルビーHD7.1ch 48khz 3.6Mbps中心    画質  7  AVC 30Mbps 中心

 邦題ハンガーゲーム ファイナル:レジスタンスの続編

 ジェニファーローレンスが、だんだん巨パイ化してきて、今や推定Eカップくらいに育ってしまった。
 フィリップシーモアが出ている。(2014年2月46歳で逝去)どうもこのレボリューションが遺作のようだ。


 ダイバージェント2 原題The Divergent Series: Insurgent インサージェントは暴徒という意味。邦題はダイバージェントNEOで訳が分からん。  2015年 米
 総合 7  音質 7 ドルビーHD7.1ch 48khz 6.0Mbps中心   画質 7 AVC 30Mbps中心

 ハンガーゲームも、ダイバージェントも、その世界観が好きな人には良い映画なのでしょう。

 
 海街ダイアリー 2015日  SF、戦争、怪獣ものじゃないけど掲載します。
 総合 8    音質 DTSHD5.1ch 48khz 3.0Mbps  画質 AVC 33Mbps 

 レンタル店では、棚が常時貸出中のヒット作。

 なんといっても配役が良い。長澤まさみがエロ担当。広瀬すずが中学、高校生担当。3女役夏帆はTVSFドラマみんなエスパーだよで、生パンツ見せでブレイクした女優。綾瀬は長女の役柄だろうけど、原作が吉田秋生、これが良い。1970年後半からマンガ家を始め80年代ではいろいろ移ろいゆく青春物語を書いていた。

 落ち着いて見られるのは、是枝裕和監督の手腕か。音楽が、SFものの常連菅野ようこ。
 長澤まさみは、推定Fカップの胸をさりげなく見せ(生パイはなしね)。脇を、大竹しのぶ、結城希林、リリーフランキーなど個性派で固めている。ときどき邦画も良い映画を作るものです。
 


〇20160330  いろいろ

 細かいデータは省いて、最近の視聴ディスクあれこれ

バードマン  BD
 これは結構すごい映画。何がすごいかというと、劇中に挟まれるドラムの音。
 これが立体的音場で展開する。
 妙に生々しい録音なのだ。

ピクセルズ (邦題 ピクセル) BD
 邦題の付け方に期待していないので、勝手タイトルで呼称する。
 どう見ても、ピクセルの複数形の映画。ドットが粗い1970-80年代のゲームキャラ。
 それをピクセルと称している。ゲームキャラが複数形登場するのだから、ピクセルズが普通だろう。

 画も楽しいが、音響もたのしい。BGMで使われるロックポップスが効いている。

ジェラシックワールド BD
 アトモス作品だが、ナントモスでも十分に楽しい音場再生が味わえる。
 CGがだいぶこなれて、ほとんど違和感が無くなってきた。
 現実にないものは全部CGのはず。
 本作には、原寸恐竜も作成したらしいが、それが効果的に使われているようだ。

星の王子様 BD
 3DCGで始まる少女の物語か、と思ってみていると、隣の爺さんが絡んで来て、世界が変わる。
 星の王子様の物語の世界は、アニメーション技法の世界で、クレイアニメや切り絵アニメみたいな表現をわざと使って映画の中の世界を区切っている。
 続きを見続けたいと思わせる魅力を持った作品。

脳内ポイズンべりー  WOWOW
 真木ようこが主人公のインサイドヘッド実写版と言った感じの作品。
 インサイドヘッドで決定的になかったセックスキャラが本作では登場。
 それが普通だよな、と思うのもつかのま、そのキャラの扱いはいまいち。
 

ばけもののこ  BD    LPCM 5.1ch 48k 6.9Mbps  AVC 30Mbps平均



 細田守監督。いつも押井守監督とまちがっちゃう監督ではあるが、サマーウオーズとか、おおかみこどものあめとゆきとか、時を駆ける少女とかを監督している人ということで区別はOK。

 アニメの表現技法では最高水準。ばけものの炎の揺らぎ、遠近感、焦点の浅深の表現が素晴らしいのだ。
 キャラクターの表現もすばらしい。
 
 観終わって、何か違和感があるのだ。ある意味感動的なのだが、なにか違う、、、
 しばらくして、思いついた。
 神様が、一人の胸の穴を埋めるためだけにパーソナルゴッドになってしまう。
 神様ってそんなにちんけなのか?
 普遍的なものではないか。ヤオロズの神となるのだったら少なくとも数でいえば100万以上だし、数よりも、時間空間的に普遍的に存在するのが神ではないのか。主人公一人のための神って、何か変。というのが違和感の正体だったのだ。