av soft 201901-
〇20191215
4KUHDBD ディズニーピクサーものあれこれ
最近、ディズニー物の4KUHD盤がたくさん出たのでUS盤を輸入。
総じて、画質が向上したことにより、訴えて来るものが全く変わってしまう作品群です。
ズートピア 総合 8 画質 9 音質 8
動物がしゃべっても、違和感が無くなる4K映画。カーズもそうだけれど、画質が向上することによって、人間じゃないものや動物がしゃべることの違和感が霧消していくのは驚き。
タングルド (邦題 塔の上のラプンツェル) 原題は「もつれた」という意味。
総合 8 画質 9 音質 8
(ほとんど聞こえないルまたはラ)パンゾーと劇中で言っている。ラプンツェルなんて誰も言っていなかった。
とにかく背景が美しい。ㇽパンゾーの髪の毛の表現が、シーンごとに変わるのも楽しめます。
ㇽパンゾーが大人になっていく姿が、こんなに周到に描かれていたのか!と分かったのが収穫でした。
モアナ 総合 8.5 画質 9 音質 9
南方の移動民族のお話。ノン4KHDRだと、若干2Dアニメ風に見えてしまうのが、4KHDR画像だと、とにかく水の表現が卓越しているのに目を奪われる。すごい作品。
アラジン 総合 9 画質 8 音質 8.5
アニメ版アラジン。ジーニーが、名優ロビンウイリアムス。
画と楽曲が融合してハイレベルな作品。
暗闇と宝石のきらめきの対比などにHDRが効いています。4KHDR化の恩恵が顕著な作品です。
ディズニーから離れて
イエスタデイ 総合 7.5 画質 8 音質 8.5
SFものです。ファンタジーとも言えます。
シュタインズ・ゲートのアニメ、ゲームに触れた人なら理解しやすいのです。
時間線を移動しても、それまでの記憶を持つ特殊能力者のお話。
劇中では、全世界的に電磁的な力が働いてブラックアウトします。
その説明がないのでファンタジーと紹介されることがおおいですが、実際は、過去の考証はきっちりとしてあり、ある時間線で死んだ有名人もCGでよみがえらせてしまいます。その説明もありません。
未来SFであるあるの、未来のコーラはペプシだけ、といったジョークも押さえてありますし、特典でのアナザーエンディングも興味がわきます。
しかし、別のエンディングは捻りすぎてさらに見ている者が混乱するでしょう。ノーマル版エンディングで正解だと思います。(思いたいです)
昨年のボヘミアンラプソディ、今年のイエスタデイといった感じでしょうか?
本作イエスタデイでは、俳優本人歌唱が素晴らしい。ビートルズのニュアンスをよく伝えています。
内容は、見てのお楽しみです。
ユーミン タイムマシンツアー BD 総合 7 画質 8 音質 8 LPCM2CH
松任谷由実の2019年が見られます。
今年65歳のユーミン。HDで見ると高精細で、いろいろ見えなくても良いところがはっきり見えて少しつらいです。
声も、1980年代前半までの素敵さは年波に洗われて、少し厳しいのでした。
音声に、こだわりがあり、2Ch のLPCM収録。ロスレスのサラウンド収録が欲しかった。
BD ザ ブロブ 1988 総合 8.5 画質 7 音質 6.5
スティーブマッキーンのブロブ(1958)から30年たって作られた粘液生物もの。
これが面白い。
マッキーンブロブで、表現が足りなかった部分を、合成特撮、現物表現で撮影。そのアナクロ感がすごい!
主人公かと思われた男性が早々に粘液モンスターにやられ、他の登場人物もどんどんやられるさまは痛快。
中盤以降に種明かしがあるのも、現代的。
終盤のクライマックスは、なかなかの特撮で盛り上がります。
エンディングは、マッキーンブロブで?マークのリドルストーリーで締めたのを、毒のあるもので締めています。
2019年の今どきはこのような物量投入で楽しめる特撮映画がほぼ絶滅しているので、HDコレクターズエディションで出してもらえると嬉しいものです! (ゴジラですら、シン・ゴジラで、本体はCGです。街並みなどはミニチュア再現ですが、、、)
リマスターでも粒状感高め。ノイズが乗ってしまうシーンもありますが、総じて高画質です。
なんといっても粘液スライムを、実際にスライムどろどろを作って、特撮合成している感覚は円谷プロ並みのダイナミックさとカタルシスがあります。どろどろになるさまが特殊技巧で現物で作られるのでとても面白いです。日本の特撮が失ってしまった、円谷特撮のだいご味が生きている映画でした。
〇20191110 あれこれ
まず、届いたばかりのクライテリオンコレクションから
1965年 怪獣大戦争
クライテリオン版と、ゴジラ60周年記念版でどのくらい違うのかが気になり、比較してみました。
差は少ないものでした。
60周年東宝版は、これまでのゴジラ映画の中でも屈指の画質でした。
クライテリオン版は、丁寧なリマスタリングで、すっきりとした画質。
音声は、LPCM48kモノラルのみ。
東宝60th版は、LPCMモノラル+DTSHDサラウンド音声付。
クラ版音声モノラルといっても、抜けが良く聞き取り良好です。
東宝60th版
クライテリオン版 怪獣大戦争 総合 ☆10 画質 ☆8 音質 ☆7
東宝60th版 怪獣大戦争 総合 ☆10 画質 ☆7.5 音質 ☆7
ただし、よりよい、最高の画質をシアターで見たい、というときはクラ版の選択になります。
画質が向上すると今まで気が付かなかったところがより詳しく見て取れることは、これまでに経験してきましたが、本クラ版でも同様のことが起こりました。
使いまわしのフィルム部は、どの作品であるかがかなり明瞭にわかるし、苦労して撮影している特撮の現場状況も見えてくるようです。
この怪獣大戦争は、SF度が高く、円盤、電磁波、光速の何%、クローン人間(これが一番かもしれません。何しろ波川が、、、)、などなど、いろいろ科学的な事象が出てきます。
ただ、冒頭の我々の銀河系で、、、というくだりは大げさで、我々の太陽系のお話、という風にしておいた方がよりわかりやすかったな、と思いました。
X星人波川が美人を求めるとクローンは同じ美人になるという理屈もなるほど、と思わせてしまう水野久美の妖艶さは時代を超越しています。
エヴァンゲリオンの綾波設定も、この映画に影響を受けているかのように見えます。
1965年で、木星圏に知的生命体が存在する可能性を取り上げているのは先見の明があります。
2001年(1968年)で木星圏までディスカバリー号が向かうのも、生命の可能性があると、ACクラークが予見したからです。
日本の宇宙船P-1号も、その当時のジェミニ計画の先端カプセルポッドのようなデザインを踏襲しています。
ただ、木星の裏側にあるはずのX星で、明かりがあるのが気になりました。X星人は人工太陽を実現していた、という下りはあったのでしょうか?
突っ込みどころはあるのですが、ゴジラ映画としてはかなりSF値が高い本作は、ドラマと特撮のハイレベルな統合もあり名作の名をつけても文句が出ない作品と思います。
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前回の続きのクリストファーノーラン、クリスティアンベール版ダークナイト3部作の2作目
ダークkナイト Dark Knight 総合 ☆9 画質 ☆ 8 音質 ☆9
改めて高画質で視聴するとこれまで見てきたダークナイトと見え方が変わりました。
カタカナ表記がまどろっこしい、ナイト。
kをつけてkナイトと表示すべきなのか。日本語カタカナでは、night とknightの区別ができません。
それはさておき、2008年公開の本作。
クリスティアンベールバットマンが板について来たのですが、適役ジョーカーに、ヒースレジャー。
これが適役中の適役となりました。(ビギンズは2005年)
残念なことに、ダークkナイトの撮影後、本作公開8月の前2008年1月に彼は亡くなってしまいます。
2000年 パトリオット
2001年 ロックユー (Knight Tale) ☆8 これは面白い。
2005年 ブローバックマウンテン
と演技派俳優として活躍してきただけに残念なことでした。
旧作シリーズでは、ジョーカーはジャックニコルソンのはまり役でしたが、それとも異なるヒースのジョーカーは恐ろしくヒリヒリするくらいの狂気のはざまを演じきっていたのでした。
合掌
〇20191109 クライテリオン版 昭和ゴジラ
1954年第1作ゴジラから、昭和のゴジラシリーズを全15作が、クライテリオンリマスターで登場。
当ホームページの特撮怪獣のページに各映画を時系列で載せておりますので、併せてご覧ください。
まず、雑記帳で紹介したゴジラ対ガイガン
ガイガンはかっこよい!
でも、それよりもアンヌひし美ゆり子が愛おしい!。(でも扱いがひどい)
disc6 ゴジラ対ガイガン
ガイガンは、造形が素晴らしい。数ある怪獣の中で、破壊のために作られた戦闘マシン。それが宇宙怪獣ガイガン。
ところが折からの低予算化の波を受け、映画としては三流になってしまった。
怪獣人気に陰りが出てきた昭和40年代、怪獣映画だけでは集客できないとみた東宝は、他の作品と併映する東宝チャンピオン祭りとして怪獣映画を作り続けたのでした。
ゴジラ対ガイガン 1972年 総合 ☆8(怪獣映画として) 画質 ☆6.5 音質 ☆6 (LPCM 48K モノラル)
1971年のゴジラ映画は、ゴジラ対ヘドラ。
東宝は当時の公害世相を表して反公害映画を作った。内容は少し大人向けだった。
そのあたりが怪獣映画の最後のきらめきだったのかもしれない。
つまり、怪獣よりも公害が世の中に与える悪影響が強い事象が現れたのである。
初代ゴジラは、日本人が太刀打ちできない何らかのパワーの塊の象徴であった。
軍事力だったり、原子力だったり、自然の台風、津波などの不可抗力の代弁物であった。
それが作を重ねるごとに変質し、人間の味方、子供の味方になっていった。
そうすると、反人間的な公害の方が、パワーの塊であるゴジラより強くなってしまうという反転現象が起きてしまったのだ。
最強のゴジラでも公害怪獣ヘドラを倒すのは厄介なことだった。
自然を超える力を持ったゴジラが、それすら超える人間が作り出した害毒に敗れるお話は、ある意味ショックだった。
だからゴジラ対ヘドラは昭和ゴジラの中で、異色のきらめきを持っているわけだ。
さて、本作ゴジラ対ガイガンはそのヘドラの次作として登場するという重荷を背負っていたわけだが、予算削減という重い足かせがつけられていた。
おそらく東宝怪獣映画本編(ドラマ)製作部隊、特撮部隊の円谷プロは、どう対処していったのか、というのが、本作の見どころでもあるのでした。
子供の頃は考えもつかなかったことです。
大人の都合など知る由もないからです。
2019年のゴジラ対ガイガンはクライテリオンリマスターで画質が向上。過去最高の画質で蘇り私たちの前に再臨しました。
画質が向上すると作品をよく見ることが出来ます。
LD東宝チャンピオン祭り版ゴジラボックスを見ましたが、全編画質が悪く、シネスコでもなく、とても見るに堪えがたいものでした。
クライテリオン版は、そのリマスターの手法が素晴らしく、クライテリオンを冠するほとんどの作品が高画質で蘇ってきました。この昭和ゴジラシリーズも、まだガイガンだけですが、見た印象では画質は過去最高、と言えます。
やはり怪獣映画は文字数が多くなってしまいます。
音声は、LPCM 48Kのモノーラル。
モノラルですが、明瞭でセリフも聞き取りやすくなっています。
特撮部のフィルムは2分の1が(言いすぎか?でも3分の1以上は)旧作の使いまわし。
ひし美ゆり子の衣装は一着きり。9分40秒頃にパンチラシーン一回。
キングギドラ、ガイガンが手あたり次第に東京をぶち壊す!シーンは予算のほとんどを使っていると思われ、セリフが全くありません。
面白い作りです。画質が向上するとこういう見方もできるようになるということです。
そしてそうとう1973年10月第4次中東戦争でオイルショックがやってきます。
物価が急上昇。従来の2倍3倍の物価(インフレーション)が日本を襲いました。
トイレットペーパーを買いだめするためにパニックになったりする世の中になっていったのです。
そのお話は、また別の項で。
(1973年 ゴジラ対メガロ)
〇20191105 4KUHDBD あれこれ
トイストーリー 4 総合 ☆8 画質 ☆9.5 音質 ☆8
まさかの4
トイストーリーが4までくるとは全く予想しておりませんでした。
外盤なのに、日本語吹き替え、字幕付き。
3DCGの黎明期の1st。
作が進むにつれて、子供が大人になると、、、とか話のバリエーションが展開されてきました。
ネタバレありですので、気にする方は次から読み飛ばしてください。
今回は、なんと人形である主人公(とその仲間たち)が、大人になっていく、という物語。
結局、ウッディは持っていたもの(いろいろあるけど、ほんとのネタバレになっちゃうので、見てのお楽しみ)を捨てても、自分の大事にするものを選ぶ、というもの。
この作品は、命のないものが命を持って動き出すという仕組みが中心をなしています。それだけでも夢があるのですが、それを映像で表現できる時代になったということです。
プラスティックはプラスティック、布は布の表現を超リアルに実現。焦点の当て方、背景のぼかし方でそれを強調します。
人間は、本当はアバターとか、アリータ並に3DCGでリアルに再現できるのですが、逆にそこをおもちゃ(toy)級にグレードダウンして再現する小憎らしさ。
表面の質感を変えずに、命を宿して動くおもちゃたちの動かし方が憎らしいほど巧みです。
これがすごい。リアルさを追求しすぎて気持ちの悪くなったライオンキングとは段違いなのです。
お話は、おもちゃとしてのウッディが、人形のくせに愛する者とともに生きて(?)行く選択を描くストーリーです。大人でも感動する作り。
やるな、ピクサー!と思わずにんまり。一番最後の締めもきちんとしています。
バットマン ビギンズ クリスティアンベール版 4KUHD 総合 ☆8 画質 ☆8.5 音声 ☆9
Cノーラン ベール リメイク版はとにかくダークなイメージが先行しちゃいます。
前シリーズの荒唐無稽の楽しさは息をひそめています。ミスターフリーズの逆襲できらびやかな色彩でシュワちゃんがバットマンたちと対決する楽しさはちょっと望めません。
暗い世界が楽しい方には合うのでしょう。
リアルさを追求したので、手造りバットマン化しています。
ただ、この設定が受けたのか、このCノーラン、クリスチィアンベール版バットマンは、本作のボックスセット(トリロジー)にまでなっています。
〇20191104 4KUHDBD あれこれ
FROZEN 総合 ☆9 画質 ☆10 音質 ☆9
CARS2 総合 ☆7 画質 ☆8 音質 ☆8
FROZEN と CARS2
FROZENは、4Kになって初めて内容が伝わるようになったと感じました。
冒頭の氷の切り出しの時刻が夕暮れのオレンジが映える時間。その光の色と輝きがだんだん弱くなっていく姿がとても美しい。
他の雪、氷の表現もHDR、BT2020カラープロファイルのおかげで詳細に見て取ることができるようになりました。
いやあ、すごいアニメです。
アナのそばかすそばかすが、嫌みにならず、さりとて純白でもない良い感じを出しているのも見ていて楽しい。
それが後半氷が心臓に、、、!という危ない、大変、という展開の比較で生きてくるわけです。
CARS2は、スパイ風味を利かせた1とは異なるフレーバーの作品。
やはり4KUHDでかなり詳細な表現になって意味が深まりました。
ファインディングニモ 総合 ☆7 画質 ☆9 音質 ☆9
ライオンキング 総合 ☆7 画質 ☆10 音質 ☆9
FINDING NEMO と実写版ライオンキング
NEMOもノーマルBDと一線を画す仕上がりです。3DCGのすごさが際立ってきます。
それよりもさらにすごいのが、実写版ライオンキング
実写と言っても、オール3DCGです。
ライオンをCGにしたのは、古くはナルニア国物語のアスラン、最近では虎ですがライフオブパイ。
ライフオブパイは、95%以上がCGで作られたバーチャルタイガー。
それを上回る出来のこのライオンキングです。
もう不気味です。風景も動物もすべて3DCGの作り物なのに、どんどん本物の動物に見えてきますし、風景も雄大なサバンナの景観に見惚れてしまいます。いや、これは作り物だ、と頭が思っても、視覚が本物みたいに捉えるので不気味、という表現になってしまうのです。
付け加えると、本物みたいな動物が、リップシンクロで英語を話すのも、脳みそがどうして拒否反応を起こしてしまいます。動物が英語を話す!
リアルになればなるほど、この動物が英語を話すという現実離れのお話が反リアルになり、その乖離に脳みそが飽和してしまうわけです。
この辺りは、擬人化したカーズはまだよい方です。そんなわけで総合の星が7です。
トイストーリーのお話は別項に。
スパイダーマン ファーフロムホーム 総合 ☆7 画質 ☆8 音質 ☆9
スパイダーマン ファーフロームホーム
前作が、ホームカミングだったので、ホームつながりなのでしょうか?
ちょっと捻りすぎでわかりにくいです。
OZの魔法使い 総合 ☆9 画質 ☆7 音質 ☆7
OZの魔法使い
私が見聞きした過去最高の画質音質です。
これはすごい。
1939年!の映画作品が2019年によみがえりました。
従来のTV放送、LD、DVDなどのぼけぼけの作品だと、映画に没入することが妨げられてしまいます。
粒状性が強いです。
冒頭と最後は白黒。
ところが夢の国では、極彩色の乱舞。
ドロシー役のジュディガーランドがカンサスの少女を熱演しています。
なんというかアナログな楽しさが満載なのです。
メイクもミニチュアもすごい。
造りがわかってしまう、というところが面白いのです。何しろ1939年です。第2次世界大戦勃発の年。
さらに、夢の国の小さな人たちは、よくぞ集めたというくらいの小人症の人たち、一部実際の子供もいるかもしれません。
何しろ、少女よりも二回り小さな人たちがひしめいているのです。(のちのミニラに入った人や、R2D2に入った人達も同様でした)
ドロシーのしもべとなるわらの案山子、鉄男、ライオン。味があります。
リッチーブラックモアが好んで使った、
~カンサスエニーモア、ユーマストビーオーバーザレインボウ!~というフレーズに歓喜!
この人物構成や、ミニチュアの使い方は、のちのスターウオーズにも大きな影響を与えています。
いやあ、こういうレストアの傑作もあるのですね~!
〇20191026 AVレヴュー
AVレビューは、なるべく転送レートとか目に見える数値を書き出して参考にできるように努めてきました。
最近は、そのレートによる画質音質の差異があまりなくなってきました。
特に4KUHDは、40-60Mのレートを誇ります。それは規格上そうなっているもので、BD黎明期のように、20Mと30M-40Mでの差異とは異なるものです。
現在私のレビューがFB中心になっているのは、そちらの方が簡単に発言でき、そこには、転送レートなどの表記をしていないため楽ちんなのです。
ですが、ディープな記述ができない。やはりこのホームページに記載したい。そこで、従来数値を記載していた項目を感覚的な「美しい」「高精細な」などに替え、特に記したい場合は、数値も記入。
評価のレベルも、面倒なので、総合評価を☆にして、10段階評価、内容は変わらずにしたい。
特にサラウンド音質などに記したいことがある場合は特記します。映像も同様にします。
さて、簡単楽ちんのAVレヴューの始まりです。
4KUHD
アラジン 実写版 US版 総合☆8 画質☆9 音質☆9
US版ですが日本語字幕付きでした。
ウイルスミス。ナオミスコットがかわいい。
これが快作。
ディズニーものはやはり外れ無し。CG実写版に付きまとう奥行きのなさ、実体感不足が全くなく、実にアニメライク。
アラジンも変に下卑てなく、ジャスミンも見ているうちにどんどんキュートにかわいくなっていく。
ジャファーのおちも嫌みがなく、アニメの業の深さは薄れるものの及第点。
ラストはスターウオースEP4の大団円のごとき。
お次は2Kものです。
これまでのDVDから、BSデジタルで録画失敗したものや、メディアの方がBSデジタルより優れている関係で、4Kが出ていないものはBDを導入しました。
現用の再生システムは、メインのAVルームも、リビングシステムも、4K化しています。
2KのBDを再生すると、4Kで表示されるシステムです。
リビングはアトモス化されていませんが、ヤマハのDSPでアトモス風サラウンドは可能です。
戦争物です。
従来、映画、TV、β、VHS、LD、DVD、BSアナログHD、Blu-ray、デジタルHD、4KUHDとコンテンツは進化してきました。
ブルーレイ化されたあたりから、画質と音質が合うようになってきて、現在の4KUHDとアトモス(DTSX)の組み合わせは、映画館レベルを超えるものも出てきています。良い時代になったものです。
さて、このBD。DVDで散々画質検討をしてきたもの。(これだけではありませんが)
メンフィスベル BD ☆8 画質☆7 音質 ☆7
これまでのメディアでは最高の画質です。BSでの放映は、画質に不満が残るものでした。
4K再生ステムもありますが、画質が良いと作品に没入できるようになります。
VHS、βなどアナログの時代は、解像度の悪さを脳内補正するのですごく疲れ、作品に没入できませんでした。それを補っていたのが音響です。
音響でごまかしていた、ということもあります。
メンフィスベルを改めてみますと、その作りの実物投入主義が目を見張ります。
B17の数が半端ない。
メッサーシュミットはアニメとかミニチュアをうまく使って再現しています。
傑作です。
この爆撃シークエンスは、スターウオーズの最後のジェダイの爆撃シーンにオマージュされています。
スターリングラード ジュードロウ版 スターリングラードはドイツ製作の最近のものもあるので混同しがちです。
総合 ☆8 画質☆7 音質☆7
画質7、音質7ですが、過去のメディア最高の画質です。
音響も爆撃、射撃、環境音が素晴らしい。
遠すぎた橋 BD 総合☆7 画質☆7 音質☆7
以前は駄作評価の遠すぎた橋でした。ところが現在の4Kシステムにしてみると評価が逆転。
これも物量投入型の佳作。
もともとのマーケットガーデン作戦がダメ作戦だったものを、映画にしたから、映画の評価が下がっていたのでした。
映画そのものは、非常にまじめに作ってあり、ドイツ人はちゃんとドイツ語を話します。
ちなみに、上のスターリングラードは、ソ連軍が英語を話しています。
で、物量とは、
シャーマン多種。
シャーマンファイアフライ各種
M3
ジープ
の実車がごろごろ出てきます。
対するドイツ軍戦車はなんちゃってものですが、元が実車で迫力十分。
タイガー戦車であろう戦車の元は、西ドイツ軍のレオパルト1。その砲塔に鉄板を貼り付けカクカクした形にしあげています。もしかするとパンターを模したか、はたまた4号戦車かもしれません。
シェルツエンも再現しています。
この車両は、冒頭のイギリス軍戦車隊が発進するとき、後方にしっかり写っています。
いやあ、画質が上がるって本当に良いことですね。
おそらく8トンハーフトラックは実車だと思われますが、詳細は不明です。
ドイツ軍車両群
おそらくこの右端のハーフトラックは実車の可能性があります。
他の戦車、突撃砲、などは何に似せようとしたのか定かではありません。
しかし、元は実車ですので迫力がすごいです。
連合軍車両群
これは英軍。とにかく物量投入型映画でした。
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最新4KUHD他
ラビリンス
パンズラビリンス
シャイニング
バットマン ハーレクイン
レオン
ロケットマン
ラビリンス 4KUHDBD 総合 ☆8 画質 ☆7.5 音質 ☆7
デビッドボウイー。若きジェニファーコネリー。かなり面白い。ジョージルーカスが作ると暗いものにはならない?
パンズラビリンス 4KUHD 総合 ☆6.5 画質 ☆8 音質 ☆8
画質音質が良くても、面白いか面白くないかという基準で見ると、リアル追求しすぎで、暗く面白くない作品になってしまいました。
シャイニング 4KUHD 総合 ☆8 画質 ☆8 音質 ☆8
BDシャイニングを買った直後に4K版が登場しました。
BDとウルトラHDBDの差は歴然。
画質が良くなると訴えてくる内容が良くわかります。作品に没入できるようになります。これはすごい。
バットマン ハーレクイン アニメ 中古US版 総合 ☆8 画質 ☆7.5 音質 ☆8
全く期待しないで見たら面白かったディスク。
ちょっぴりアダルトで、軽妙。ひねりも効いて、実車バットマンがリアル重視で暗くなってしまったのと正反対の作りです。
レオン 4K 未見
ロケットマン 4K US中古 総合 ☆8 画質 ☆7.5 音質 ☆8
エルトンジョンの半生記。これは面白い。
キングスマンステーツマンではじけた演技をしていたエルトンジョン御大。
本作の俳優さんも実物に迫る名演技。
カーズと激速BOX
カーズ 4KUHD US版 総合 ☆9 画質 ☆9 音質 ☆9
アニメがこれだけ高画質、高音質になってくるのは、CGでの解像度の調整が細かくできるからなのだろう。
ノーマルBDと比較すると、マックイーンの車体がピカピカなのだが、実はほこりがうっすら積もっている表現とか、細かい造形が見えるのがすごい。
観客のフロントライトがサーキット周囲でビカビカきらめくのも一つ一つの色、きらめきが異なるのを表現している。
さらにさび表現。ラスティな表現。これで、さびで汚い車体と、ピカピカに磨き上げられた車体の差が際立つのだ。
実はすごいアニメだった。
激速 (邦題 ワイルドスピード) 1-8のBOXセット US版
1について
総合 ☆9 画質 ☆9 音質 ☆9
激速はすごい映画でした。シリーズが進むとどんどん話がとんでもない方に行ってしまい、荒唐無稽。さらには、他の映画でヒーローな人物が2人も登場してきて、ヒーロー乱立な別作品になってしまった。
ポールウオーカーの不慮の事故もあるが、ヒーローの出し過ぎはマイナス。
タクシー、メカニックでバリバリ車を走らせているジェイソンステイタム、巨大獣、大自然災害、エイリアン、ゲーム内モンスターと戦っているドゥエインジョンソン、
本作のダークヒーローで、SF界でダークヒーローから全宇宙を支配する男になったり、WW2Dデイを戦ったりのヴィンディーゼル。げっぷが出ちゃう。
激速1は、車ラブ。
自動車に金をかけて、見せて競い合い、走って競い合い、という文化を見事に表している。
CGアニメも上手い具合に合成して、見ごたえ充分。
画質が良くなって、ラストのポールウオーカーの行動の意味が良くわかるようになりました。
〇20190518 あれこれ
FBとか、雑記帳に書き込んでいるので、本家AVレヴューの投稿がおろそかになっていました。
タワーリングインフェルノ 1974年
バックドラフト 1991年
すべての消防士のために
バックドラフトは、4Kになって初めて、あの炎の揺らぎ、天井を這う姿、煙、すす、熱い空気が表現されるようになりました。
音声はDTS-Xです。
バックドラフトの4KUHD化恩恵で、素晴らしい出来です。改めて見ると、昔の実父が、現代の兄役カートラッセルであることがはっきりわかりました。
配役がすごい。カート・ラッセル、ウイリアム・ボールドウイン、ロバート・デニーロ。
特殊撮影が素晴らしい。今回のディスクではDTSX収録。
炎が吹く出すときの叫び声効果音にドキッとさせられることしばしば。
これはすごい。
タワーリングインフェルノ1974年は、ポセイドンアドベンチャー1972年に続くパニック大作。
今、デジタルリマスターの廉価版で見ることが出来ます。改めて高画質で見直して見ると、これまで気が付かなかった作りこみが見えてきます。
画質が悪いと作る側の意図が伝わってこないことが多いです。
出演 スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマン、ウイリアム・ホールデン、フェイ・ダナウエイ
こちらは丁寧にレストア、デジタルリマスターされたお得プライスシリーズの一枚。
音声はDTSHD。
今見ると多少のんびり感はあるものの、それが見ごたえにつながりじっくり見ていられる。
おしゃれ泥棒と4KUHDのドクターマモー
おしゃれ泥棒は初BD化
今の映画タイトルの邦題が絶望的なのに対し、昔のこのころの邦題設定者のセンスが光ります。
100万ドルを盗む方法という原題が、おしゃれ泥棒、ですよ。
このセンスは素晴らしい!
ドクターマモーは、ルパン映画第1作。のさらに初4KUHD化作品。
TVで放送された後に購入したものですが、TVとは異次元の再現です。
色が違う。
輪郭線の捉え方、デジタルリマスターの手法が、別作品のように仕上げています。
ガンダムF91、逆襲のシャアの4KUHDディスクに感じた解放感(?)が本作でも得られます。
クライテリオン版BD
ベニスに死す、とマックイーンのブロブ
クライテリオン版はすごい。
ただし、このブロブのように完璧に修復されているわけではありません。
全編にノイズ様なものがじらじらします。
ベニスに死すは、WIKIの助けを借りました。解説がないと理解が難しい作品かも。
美しいものを愛することに、同性愛もくそもない、という映画。
今でいえばLGBTものと言われますが、当時はそんなの関係ねー、とばかりにマーラーの交響楽第5番第4章を多用する映画作り。
セリフが少なく、映像で判断してくれ、という映画は大変です。
〇20190216 戦争映画
今回、画質向上が確認できたデジタルリマスターものの戦争映画が豊富に発見できました。
従来のLD、DVDでは満足な画質でなかった戦争物。
最近のプライベートライアンあたりから高画質高音質の映画が出始め、直近ではフューリーがさらなる音響の進化を見せました。
それに伴って、旧作映画のデジタルリマスター化が進行しました。
トラトラトラ、アラビアのロレンス、パットン大戦車軍団、などなど、超がついてもおかしくない高画質化が達成されました。
今回は、BDの初期作品も含めてブルーレイ(2K)で入手できたものを上げます。
まずは、しばらく検索しても出てこなかったバルジ大作戦。
バルジ大作戦 1965年米 (日本1966年4月公開) 169分
BD 総合 8 音質 ドルビーデジタル 5.1ch 0.6Mbps 画質 VC1 18Mbps
ケンアナキン監督 ヘンリーフォンダ ロバートショウ ロバートライアン チャールズブロンソン テリーサバラス
バルジ大作戦 米国版 約3000円 (送料込み)
パッケージ裏のクレジットを見ると1993年と2007年とあります。
おそらく1993年はDVDのリマスター。
本BD化にあたって、フィルムを修復、音声トラックも修復したマスターをHD化したとあります。
しかし、2007年のもの。VC-1 変換なのがネック。これまでの経験からVC-1は画質的にAVCに劣っていると考えております。
ところが、現在の4Kシステムで見るとなんとか高画質で見ることが出来ます。これがAVCだったらもっとすごい切れのある画像だったでしょう。
音声も、初期のドルビーデジタル(AC3)です。現在のロスレスに比べるとダイナミック感は少ないです。
フォーマット上の制約はあるものの、作品自体の出来は素晴らしい。何しろ、本物の戦車をこれでもか!と投入してきます。
数えたところ、一画面ワンショットでM47パットンが42両以上。M24 チャーフィーは10両以上。この迫力はすごいです。
朝鮮戦争、ベトナム戦争のころでM47、M24 が大量にあったのかもしれません。あれだけ作ったM4シャーマンが出てこないのも?ですが。(朝鮮戦争 1950-1953、ベトナム戦争1955-1975)
ドイツ人がドイツ語で話さないのが一番違和感がありましたが、作戦が連合軍後方に偽米部隊を投入することになっているので、その伏線とみることにしましょう。
役柄がピッタリ。いやあ、このころの戦争映画は思い切りがあって面白い。
随所にミニチュアを使って、実物使用を最大限に活用しています。
砲撃でM24が破壊されるのですが、破壊されるのはミニチュアや、実物大模型(モックアップ)を活用。
笑えるのは、テリーサバラスのM24が砲撃され、砲塔が吹き飛ぶ!のだが、なんと生きていて、砲塔が吹き飛んだM24でその後も活躍するシーン。
そういうのも実車を使っているから全く問題なしに楽しむことができます。
シンドラーズリスト 1993 米
2018年版 4KUBD 総合 8 音質 8 アトモス 画質 8
S.スピルバーグ監督
ヒトラーのホロコースト映画の一つ。
白黒でなければ、精緻な高画質になった映画で見られません。このジャケ写の女の子のコートの赤が効果的に使用されています。
高画質、高音質になって初めて、この映画が何を訴えたかったかを理解し、もう一回見てみるか、と思わせる力が出て来る気がします。
リアムニーソンが渋い役どころ。
これに、フォックスのアマゾン特価1000円のシリーズものが控えています。
2017年に発売されたフォックススーパープライスブルーレイシリーズ。当時定価は1905円+税
空軍大戦略 1969年 133分 ガイハミルトン監督 ローレンスオリビィエ クリストファープラマー クルトユルゲンス
史上最大の作戦 1962年 179分 白黒 ケンアナキン監督 ジョンウエイン ヘンリーフォンダ ロバートミッチャム クルトユルゲンス
眼下の敵 1957年 98分 ディックパウエル監督 ロバートミッチャム クルトユルゲンス
大脱走 1963年 173分 ジョンスタージェス監督 スティーブマックイーン ジェームスガーナー チャールズブロンソン リチャードアッテンボロー ジェームスコバーン
次に
ワーナースペシャルパック 定価2400円
戦略大作戦+荒鷲の要塞
戦略大作戦 1970年 143分 ブライアンハットン監督 クリントイーストウッド テリーサバラス ドナルドサザーランド
荒鷲の要塞 1968年 155分 ブライアンハットン監督 クリントイーストウッド リチャードバートン
ユニバーサルシネマコレクション 定価 1886円+税
1941 1979年 S.スピルバーグ監督 ジョンベルーシ ダンエイクロイド 三船敏郎
BDになって明確に画質が向上したものが多かったので今回まとめ買いをしました。
パットン大戦車軍団並みの感動があるでしょうか?
〇20190206 BDあれこれ
今回は、エイリアンシリーズのデジタルリマスター版が2018年3月に発売されていました。
アマゾン特価1000円のピンク帯シリーズをまとめ買い。
エイリアン1-4までと、ターミネーターとタイタニックはおまけ。全て今回デジタルリマスターを行っている高画質版という触れ込みです。
エイリアン 1979年米 2018年リマスターBD
総合 9 画質 AVC 20Mbps中心 8 音質 DTSHD 5.1ch 3.2Mbps
117分 ディレクターズカット 116分
1000円エイリアン
面白い。
高画質、高音質になってエイリアンが戻ってきました。
監督 リドリースコット 今回のリマスターの監修もしています。
高画質になって、今まで見えなかった、気が付かなかったところがよく見て取れます。
終盤 猫のジョーンズをかごにいれて、救命艇に向かうもエイリアンがいて引き返し、自爆装置を止めようとして果たせず、仕方がなくまた救命艇に近づいたとき、かごをはしごの縁に置いたのですが、その窓に、すごく心細そうなジョーンズがはっきり見えます。
リプリーがアッシュに襲われたとき、個人ブースに打ち付けられます。その時入り口向かって左側に2枚のピンナップが貼ってあります。次のシーンになると、そのピンナップが倍増しています。それが日本人ぽい。
アッシュが、リプリーの口に雑誌を丸めて押し込むのですが、その雑誌が平凡パンチ!
つまり、壁のピンナップ(日本人ぽい)や、床に散らかっている雑誌は平凡パンチだったのです。乗組員のだれが平凡パンチ好きだったかは定かではありません。監督が好きだったのでしょうか?
高画質になって良い点があります。
色の出方、物体表面の描写の精細化です。
ミイラ化した巨大エイリアンの腹部が内側から破られているという、その造形の気持ち悪さ。
地下に降りていくときの壁のぬらぬらした黒光りする表面。
などなどすべての物質表面の表現が向上していて、さらになまなましくなっています。
ラストのリプリーが救命艇の宇宙服部屋に逃げ込んだ時の胸のポッチや、頬の肌の詳細。恐怖に光る光彩。などなど高画質になることは恐怖をさらに高めます。
エイリアン2はエイリアンズです。
世紀の駄作と言われるエイリアン3
少しは戻したか?というエイリアン4と続きます。
プロメテウスとコベナントは、世界が違います。エイリアン1のような作品は再びは作れないのでしょうね。
コベナントで少し密室恐怖を出そうとしてましたが、展開がおバカすぎ、CG使い過ぎで面白くなってくれません。
この2作は4KUHDでの作品で視聴しています。
今度は戦争だ!というキャッチフレーズで宣伝されたエイリアンズは面白いので次回レポートします。
P.S.
なんと、今日、エイリアンの4KUHD版が4月に発売と、アマゾンで予約が始まってました。今回の1000円ノーマルBDもついて4980円のようです。仕方がないので予約しました。
〇20190201 映画あれこれ
FIRST MAN 2018 米 4KUHDBD 米盤 総合 9 画質 10 音質 10
アマゾンUSで、25ドル+850円ほどです。日本語はありません。
冒頭のX15 のシーンからぶっ飛んでしまいました!
ここから続く、飛行物体、宇宙船、ロケットなどは、ほとんど実物を再現した(または実物そのもの)ものをベースに、巧みに合成をしています。
メイキングを見るとその撮影方法がわかります。
東宝怪獣映画の特撮と同じような、背景スクリーンに映像を投射して、その前に撮影主体を置いて撮影するのです。これがすごい効果。コクピットの中から固定カメラでの窓外風景(大空の青、宇宙の黒、月の白銀、太陽光線)などがリアルに(実際リアルな風景なのですからそのリアルさは当たり前)表現されているのです。
説明的な特撮シーンを排除。つまり、全体的に見えるカットがありません。あくまで、乗っている飛行物体からカメラで撮影している。他に外側には人がいない、ということを表現していくわけです。
例えば、月着陸船が、月表面を離れるとき、一般的には、外からの視点でイーグルの台座と、離陸していくイーグル本体を横から見る画を作るでしょう。これがない。これをしないで操縦席にいる搭乗者の目線での撮影に徹しているのです。
これが、一番端的に表れたのが、月面に降り立つとき、誰かが先に降りて、ニールアームストロングの第一歩を撮影するのではない。彼が最初に月面に降り立ったのだ!というのを、イーグル(月着陸船I)の船体内蔵カメラが展開して、その姿を撮影したのだ、ということです。
X15、ジェミニ、アポロ、着陸船の練習機など、すべて操縦者、搭乗者の目線で撮影される構図です。
これがすごい。まるで、そこに一緒に行っている錯覚にとらわれます。
音響は、アトモス。
冒頭のX15ではエンジン音の重低音にぶっ飛びます。
アポロの発射シーンで、エンジンの轟音、飛翔音が上から下へ降ってきます。
押し付けられる感覚があります。映画で、重力を感じたのは初めてです。すごい音響です。
大気がある高度では、エンジン音、飛翔音などがしますが、真空帯に入ると一瞬で音が消えます。
月着陸船で、出入り口を開けるとき、一瞬空気が外に出る、その風圧も感じられます。そして、空気がひゅうっ!と出ると一瞬で無音になります。
この無音の効果がものすごいのです。
ジェミニのドッキング練習機アジェナとのドッキングには、驚きます。
見失った練習機アジェナを、マニュアルで方位を計算し、マニュアルで方向転換。見事発見。
3次元で砂浜のごみくずを探すのと同じような状態で見事発見してしまう。
その後のドッキングも、マニュアルで姿勢制御、ドッキングもマニュアルのレバー操作です。恐ろしいことです。
これは、アポロ司令船が宇宙空間でいったん離れ、月着陸船(ランダー)イーグルにドッキングするその予行演習というミッションだったのでした。
ソ連に宇宙開発で後れを取っていた米国がジェミニでソ連を抜いて、あまつさえアポロで月着陸までやってのけたことを極力、映画上の演出を避けて作り上げたのが本作です。すごい作品です。
アポロ司令船+月着陸船。マーキュリーロケット。などは少しづつ模型を収集してきました。ジェミニは少し高くて手を出せませんでしたね。アポロの1メートルを超える模型も同様です。ソ連のボストークロケットも購入してあります。
このFirst Manを見てからは、アポロの発射塔、キャタピラー付き移動台、ジェミニロケット、宇宙船、船外活動フィギュアなど欲しくなります。
1969年7月25日にアポロ11号のイーグルランダーが月に着陸しました。当時私は9歳。起きていられませんでした。
あれから50年。
この素晴らしい映画で、月着陸を新たに体験することが出来ました!ありがとうございます!
最後に、映画的演出についてはニールが月面クレーターの暗闇に愛娘の形見のブレスレッドを落とすシーン。これは、本当にあった話なのかどうか。そういったものも余韻として楽しむのも良い、映画でした。
ザ・ライトスタッフ 1983年米 2013年版BD
総合 8 画質 AVC ビスタサイズ 19Mbps中心 7 音質 ドルビーHD 5.1ch 7 2.7Mbps
193分
2014年6月版 30周年記念版 962円 定価2381円
ファーストマンを見ると、どうしてもライトスタッフを見たくなります。
こちらも冒頭が飛行シーンから。雲海を抜けて飛ぶと、、、
こちらはX15 じゃなく、その前の実験機X1。B29に懸架して空中でロケット点火します。X1は音速を超えるために作られました。
X15は、超高高度での高速度を出す(大気圏を飛び出るための)実験機だったのです。実際に大気圏と宇宙を分ける100キロを超える飛行はX15は達成していましたし、有人機での最速記録マッハ6.7.到達高度107キロの記録を持っています。
ファーストマン冒頭のX15飛行は、この大気圏と宇宙の端境を描いており、空気がないところでの翼での方向転換、姿勢制御ができないことを示しています。ファーストマンでは、そのまま危うく宇宙に飛び出していくところを映し出していたのでした。
1961年NASAが設立されると、ニール・アームストロングは空軍を離れ、NASAへ移行しました。
ライトスタッフは、X1飛行からマーキュリー計画までを描いています。
途中、ガガーリンの地球一周成功を受け、アトラスロケットを使用して衛星軌道に投入することに成功、ジョングレンが地球3周することに成功ました。
マーキュリー計画1958-1963年に実施されたアメリカの有人宇宙飛行計画。
ジェミニ計画1961-1966は、2人乗りに拡大して、宇宙でのランデブーやドッキング(これは上記ファーストマンで描かれました)を行う計画。
アポロ計画1961年―1972年は、有人月着陸を実施する計画。(アポロ11号の月面着陸までファーストマンで描かれています。)
対してソ連は1957年スプートニク成功、1961年ボストークで有人宇宙飛行地球周回ガガーリンで成功。
これを受け、アメリカは矢継ぎ早に宇宙開発計画を設定、NASAを設立します。
ライトスタッフでもファーストマンでも、飛行士とその妻、空軍とNASA、そして、事故によるパイロットの死去などなどが描かれます。
アメリカの軍人、飛行士の妻が、どうしても受け身であり、女性が男の仕事に関与していくことが難しかった1960年代の世相を表しています。
(それを覆そうとした映画もあります。
2016年米のドリーム。原題 hidden figures
マーキュリー計画1962年2月ジョングレンが地球を周回成功時に活躍した女性たちを描いているものですが、私は未見です。WOWOWで放送していた気がします。
こちらは映画上の演出がかなり加えられており、感動的にするために、女性、黒人蔑視の内容を1961-1962年に当てはめているようです。WIKIによると、NASAでは、もっと早くから差別解消に取り組んでいたし、本人たちもそれぞれの道ですでに活躍していたようです。)
本ライトスタッフはBDになって、精細感は向上。色の純度も高まってはいます。
さらに、マーキュリーからアポロへつながるパイロットたちが、俳優こそ違えど、本人がそうであったように、計画を遂行し成功させてきたメンバーが紹介されています。これがすごいことです。計画中不慮の事故で何人ものメンバーが亡くなっています。それらを、RIGHT
STUFFとして敬意を表しているわけです。
本作の俳優陣はすごいものがあり、エドハリス、デニスクエイド、エイリアン2でアンドロイドを演じたランスヘンリクセン、などなど。
X1で音速を突破したチャックイエーガー役にはサム・シェパード
本物のマーキュリー計画のパイロットは、マーキュリーセブンと言われていたそうです。
下記は、WIKIからの頂き物です。実在の人物-俳優(日本語版声優)の順です。
アポロ計画のアポロ1号の搭乗実験中、3名のパイロットが火災で亡くなっている。ガスグリソム、エドワードホワイト、ロジャーチャーフィーの3名。マーキュリー計画からのガス・グリソムはここで亡くなってしまった。
他のメンバーにはアポロ計画に移行した者もいて、マーキュリー計画は、単にそれ一つの計画ではなかったことを示しています。
1963年チャックイエーガーは空軍籍で、ソ連の35000メートル最高高度到達に挑むべく、F104 スターファイターで蒼空に挑むが100千フィートを超えたあたりでエンジン停止失速墜落。何とか生還を果たします。(BDの日本語字幕は、この時もう少しで43000メートル、と言ってますが、英語字幕では104千フィートと言ってます。=312000メートルです。どうしてこれが43000メートルになるのでしょうか?)
ライトスタッフ、それは正しい資質。高画質で見ると、その映画の作りが良く伝わってきます。やはり高画質は素晴らしい。
〇201901 2019年1月
今年も4KウルトラHDBDが中心になっていくAVソフトの予感。
2018年末に、パイオニアのUHDBDプレーヤーUDP-LX800を導入しました。これがすごいコンポ。
画質は黒の沈み込み、発色、輝度の伸展。HDRの輝きと黒の沈み込みを両立させています。
音質はさらに素晴らしく、HDMIでは未踏の音場、音像、音質を実現しています。
2019年一発目は、ザ プレデター
ザ プレデター 2018 米 米盤 UHDBD アトモス 送料込み29ドルほど。
日本語はないけれど、十分。
小物の作りこみは最上級。
CG組み込みも一部破綻があるけど十分。
ストーリーは自己中心的な物語運びがときどき目につくがまあ許容簡易。
ヒーローのアイコンであるシュワちゃん不在で、だれが死ぬのか、生き残るのかのハラハラ感が少ないのが難点。
キーウーマン、子供、一応の主人公、この3人は絶対に死なないよな、と考えちゃうと、ハラハラ感半減である。