soft 2006
○ 20061225 HMV
アマゾンにないものがHMVに売っている、とIK氏から教えてもらい、発注したのが次のディスク。
ヨーヨーマプレイズエンニヨモリコーネ。ラフマニノフ。ビルエバンス。
左の2点はSACDのカタログ本で、DR.フー氏が(ふう先生のことです。)勧めていたディスクです。これをもってIK氏が家に遊びに来たのです。ヨーヨーマは掛けた瞬間からチェロに響きに圧倒されました。ラフマニノフは、演奏者が有名ではないのですが、演奏自体と、録音がすばらしい、というもの。ヨーヨーマは久しぶりにゆったりと音楽に浸れるディスクでした。
ビルエバンスは、SACD版。基本的にマルチモノ録音は変わらないのですが、騒音系のノイズ(というか、あの会場の音も、このワルツフォーデビーの音)の生々しさが向上。演奏自体がよいので、あっという間に聞き終えてしまいます。
この他に、サラブライトマンのタイムトゥーセイグッバイのSACDも購入。やはり良いですね。ここで、映画サラウンドでチューニングしてあるセンター音声が、マルチの音声としては多少硬質に聞こえてしまうわけです。これは、ウエスギのモノ真空管アンプを導入しないとだめ?
これら音場型のSACDでは、シアーの「銀河系エンハンサー」が威力を発揮します。

CSフィールド扱いだったのですが、このボトルがなくなったら、どこかで扱っているのか心配です。
○ 20061212 DVD
パイレーツオブカリビアン デッドマンズチェスト 総合 C 画質 B 音質 A
はじめ小サイズのモニターで見たときは、フォーカスが合わずぼおっとした画質だなあ、と低い評価でした。しかし、長岡テッツアンの評論を思い出し、大画面で視聴。これは、小画面では判らない画質だ。大画面で見ると高精細な画質に驚く。スパロウ船長の頬のひげの出方、毛穴の状態まで良くわかる。
音響は、サラウンド音声もダイナミックに展開。
しかし、肝心のストーリーが今一。ゲログチャのタコ人間もCG全開で今一。何か違う方向へ向かってしまった一作でした。
ハリーポッター 炎のゴブレット WOWOW HV 総合 B 画質 A 音質 A
BSデジタルハイビジョンでハリーポッターの炎のゴブレットを放送した。
DVDとの差がありすぎる作品でした。DVDは平板、ボケ感が先立ってしまうもの、ところがHVでは、高精細な画が続きます。CGの違和感も少ない。DVDと切り替えてみてましたが、圧倒的にHV放送が上。
ただ、ストーリー的には消化不良気味。登場人物が大人になってきてしまい、物語の焦点がずれはじめてしまっています。
ブレイブストーリー DVD 総合 C 画質 A 音質 B
GONZO製作。CGアニメ全開だが、アニメなので違和感は少ない。とはいえ、人物が2Dのアニメーションなのに、背景が、リアルな絵画調立体仕上げなのだ。
始まりは、ディズニーの不思議の国のアリス風、転落して異世界に突入。中盤はロードオブザリング風冒険が続き、最後はエバンゲリオンの巨大アヤナミ風エンディングときました。主人公がなぜこの世界に来たのかという設定の必然性のなさが作品の力を削いでしまっています。
銀河漂流バイファム DVD 総合 A
24年前くらいに放映された少年漂流記風SFスペースオペラ。
宇宙戦艦ヤマト、機動戦士ガンダムの後の時代。サンライズの作品。少年少女たちが、異星人に襲われた殖民星を脱出して、子供達だけで地球を目指すという、今見てもどきどきする設定である。基本の科学考証も結構しっかりしているので、単純に子供の夢物語で終わらないストーリーを持っている。
このように昔のTVシリーズがDVDでどんどん出ているので、レンタル店の100円セールの時にガバッと借りてくるのであります。機動戦士ガンダム、TV全話。映画シリーズ3作、宇宙戦艦ヤマト、TVシリーズ全話、映画1から3。4作目以降はついていけない。さよなら銀河鉄道999映画版1、2、3など。ヤマトにいたっては、32年ほど前の作品になるのに、今見ても奇想天外な作戦にセンスオブワンダーさえ覚えてしまう。初代のTVヤマトは面白かったのだなあ。当時中学生だったおやぢが熱狂したのも無理はない。
○ 20051202 DVDあれこれ
M.i.V ミッションインポッシブルV 映像 B 音質 B 総合 C
うーむ、鳴り物入りで登場したMIV。結論今一。特にラストが今一。ストーリーが作品に占める割合が高い、というのが最近わかってきました。
ラスト近く、敵方が自分から、裏切りを独白してしまう。この展開はよろしくない。主人公が裏切りの事実を理解するのではなく、敵方が勝手に独白するのは、面白くない。一気にトーンダウンしてしまう。これってなに!?と言う気分。冒頭のシーンを生かす展開ではないな。この展開はフライトプラン、ジョディフォスター、ダコタファニングのミステリアクションと同じよう犯人独白であった。
プライベートソルジャー 総合 B
低予算戦争映画。プライベートライアンにあやかった名づけだが、間違ってる。原題は、軍笛が消え行くとき、と言うもの。バルジ大作戦の前の局地戦闘を題材にしたもの。これはこれで面白い。血肉合いまみれる戦争のむごさを表しています。
海ゆかば 日本海大海戦 総合B 1983年 東映
先の「男達の大和」のオリジナルがこれ。日本海海戦の映画。三笠の砲撃手達をメインに据え、日本海海戦を描く。男達の大和で機関砲を操っていたのが、三笠の艦砲を操る男達の物語になっています。先の東宝製作「日本海大海戦」と同じタイトル。主人公も同じ三船敏郎というのも奇怪な感じがする。
沖田浩之と三原順子がどんくさい。東宝の日本海大海戦の14年後の作品でありながら、切り口が、ヒューマニズムに偏っているところが東映作品!?男達の大和と合わせてみる良くわかります。
○ 20061009 映画あれこれ
Vフォーヴェンデッタ 映像C 音質 B 総合 C 2005英独
スターウオーズのナタリーポートマン主演。CG全開の映画であり、情景が息苦しい。
仮面のテロリストが登場、クラシック系のBGMとあいまって「オペラ座の怪人」のような雰囲気。内容は、近未来のイギリスロンドン。人民を抑圧する政府に対して、仮面のテロリストが登場。主人公は巻き込まれ型ではあるが、両親が反体制運動家だったことから主人公も追われる身に、、、
男達の大和の海戦つながりで、
日本海大海戦 1969年 東宝 映像 C 音質 C 総合 A
事実上の円谷英二の遺作となった本作。日本連合艦隊の艦船が、ミニチュア。これがかっこいい。ウエザリングも好ましいレベルであるし、煙突からの黒煙も、印象的。
三笠の弾着跡はご愛嬌としても、これだけの映画を作れた日本映画界。現在のCGオンパレードの映画から脱却して欲しいなあ。
○ 20060920 映画あれこれ
男達のヤマト DVD 画質 B 音質 C 総合 B 2005年日
ローレライ、戦国自衛隊、と戦争映画が滑ってきた日本映画界。今回の男達の大和は、角川春樹氏の復活(製作)も話題である。
皆様ご存知の実物大セットが売りの映画でもある。
ミリタリーお宅の突っ込むところは結構あります。
CGの艦橋部が、ウエザリングが施されて、薄汚れた感じに仕上げてあるにもかかわらず、アップ時のセットの外壁部はつるっとしていて汚れがない。実物部がハイライトで飛んでいるような画面のとき(直射光)CGの艦橋部が暗く黒く設定してあること。
舳先が立てる波は実写の合成と思われるが、その波の大きさが現代の巡洋艦クラスの波で、大和の巨体にはマッチしないのだ。横からのショットで、波しぶきを見ていると違和感が高まり気分が悪くなる。
ドーントレス爆撃機が、大和付近で旋回するのだが、その旋回半径が10数メートルくらいの描写だ。身の回りでいうと、遊園地の鉄道遊具のカーブの半径くらいの描写なのだ。飛行機がそのように旋回するのは、非常に違和感がある。テレビウルトラマンで、ジェットビートルや、ウルトラセブンで、ウルトラホーク各号が旋回するのと訳が違うのだ。飛行機であれば旋回半径は100メートル単位で行われるであろう。旋回時の姿が悪ければ、模型として、艦爆の作りがいかによろしくても実感を損なってしまうのだな。
ミニチュアに爆弾が投下され爆発するシーンが多用されるが、そのとき爆弾の爆発のみで、対空砲が射撃していない。これは寂しい。機銃座が左右に動いたり、射撃するシーンを加えるともっと良かった。
一番違和感があるのは、大和正面からショット。菊のご紋がついて艦首がCGなのがありあり。これはミニチュアでかまわないから実物(実体のあるもの)を使って欲しかった。もし実体があるものだとしたら、もう少し重量のある表面処理、彩色をして欲しかったな。
大和の主砲発射時の衝撃はかなりすごく、露出した場所に人が居ると、発射の衝撃波で、骨折や内臓破裂などが起こったそうである。主砲発射時には、甲板に露出している乗組員は非難しなければいけなかったということです。ですので、敵機来襲時、主砲を撃つシーンがありますが、あれでは、乗組員を自分で殺してしまっているようなもの。ほんとうに発射したかどうかは、いまでも諸説があるらしいですね。
でも、久しぶりのまともな日本の戦争映画として評価できるかな。特に対空機銃座が航空機の機銃掃射や、急降下爆撃でどんどんやられていくシーンは、さすが東映。血がバケツでぶちまけられる演出です。でも、血が血じゃなくって何か薄い赤ワインのような表現になっているのが玉に傷。プライベートライアンでは、本当に気持ち悪くなりましたからね。
また、シーンにより解像度が変わる画面は、プライベートライアンの手法を真似ており、シャッタースピードを上げ、血しぶきやら、肉片やら、爆弾の破片、機械の切れ端やらが飛び散るシーンでも、それを確認できます。
途中で挿入される記録フィルムは横に広がってしまう。ただ、実写の迫力があり、それが、映画本編と比較されちゃうのが難点。記録フィルム調に戦闘シーンを統一するとかした方がまた違った出来になったに違いない。プライベートライアンや、バンドオブブラザーズはその辺の処理が妙で、記録フィルム画調で、銀残し、荒粒子、モノトーン調、低解像度、高シャッタースピードを組み合わせて迫真の戦闘シーンを作り上げているのです。
これで、アメリカ戦闘機の操縦席目線でのショットがあればまた良かった。フルCGキングコングの複葉機の戦闘シーンをここに持ち込むと「おおー!!」というものが出来たに違いない。ゴジラだって、戦闘機、スーパーX操縦席目線でのシーンが出来ているのだ。観客はそういうものを求めているのだ。
音声は今一。洋上なのに、波の音がサラウンドにも入っていない。爆撃シーンで、空の上は敵機で充満しているはずなのに、その辺の音声処理が今一です。機銃弾が、装甲板に当たる音も、もっと硬い音がすると思います。映像ががんばっているのに、音声が今一。残念。一部ハウルの城のサラウンド音声の方が上の部分があります。
しかし、戦闘シーンを繰り返し3回も見てしまった映画は最近なく、これはこれで良い出来の映画なのでしょう。ドラマの部分は、大和上で中村獅童と、反町隆史の交流がメイン。長島一茂の大根ぶりが際立ってしまった。現代部分で、鈴木京香が出てきていやな予感がしたが、まあ、これはこれで善しとしましょう。漁船船長が仲代達也。おやぢにとって仲代は、30年位前テレビドラマの平家物語での平清盛役が忘れられない。今回はまあ、「老人と海」の老人役です。
戦艦大和の沈没現場確認、大和現物確認など、実際のトピックを取り上げ、現代でも「進歩を忘れたら負ける」というメッセージを伝えたかったのでしょう。かろうじて滑らずに良かった戦争映画でした。
で、1953年新東宝製作「戦艦大和」(白黒)を見てみた。国際放映 DVD エスモック IMBS−1016
戦後わずか8年後に、このような映画を作ってしまった日本映画界のパワーに脱帽します。製作着手に3年かかっているとすると、1950年には構想製作が始まっているということでしょうか。すごいことです。原作は、大和生き残り吉田満氏。指導に、元大和副長の能村次郎氏。キャストに、若き日の高島忠夫、藤田進(生き残り副長能村次郎役)、舟橋元、久我美子など。
大和、他駆逐艦などは、すべてミニチュア(模型)である。それを、ロープで手繰り寄せ、船首にホースで空気と水を送り込み前進している波を作り出す。こちらの波は、ミニチュアの縮尺にはならないが、実物の波なのだ。(まあ、波というよりほとんどが泡だが)
また、艦体構造物は上部構造体左側面の一部を再現している(おそらくベニア)ものの、他の部分は画の合成である。これも、画と言う実物で、「画」ということが感じられるだけ作り手の意図が伝わりやすい。
ミニチュアは2種類(10分の1、40分の1)作られたそうだが、遠景用のミニチュアは大和の特徴をつかんで格好良いが、中景用のミニチュアは大和の映画だといわれなければ、大和には見えない、という出来。ただし、このミニチュアで、主砲、副砲、対空砲の発射、爆弾の着弾、魚雷の着弾、水しぶき、などを一手に引き受けている名優(!?)なのだ。実際の火薬をばんばん使っているので、例えば、船首の錨のチェーンが爆発でびりびり震える様は迫力があるし、火薬の煙が立ち込め、これじゃいけないとばかりに横から風を送って映が写りを良くしようとしている姿も見ていて面白い。というか、実物の爆発、水しぶき、火炎、煙なので、迫力はCGの比じゃない!!
1953年と言う時代を考えても見所ある作品。「男達の大和」はこの作品を超えられるか。みなさん見てみてください。
おまけ 「連合艦隊」1981年 東宝
こちらも大和ミニチュアが登場。但し、20分の一と言う巨大なもの。操艦するのに、3人が中に入って行ったという。東宝ミニチュア特撮が生きた作品で、戦闘シーン、特撮シーンはリピート見したくなる魅力を持っている。
ドラマ部分はセンチメンタルに流れ、今一。大和が轟沈するときの爆発のシーン。石油が燃え上がるオレンジ色が非常に美しい。しかし、大和が轟沈するときは、弾薬の誘爆か、ボイラーに海水が入っての水蒸気爆発かどちらかなので、あのようなオレンジ色には爆発しないだろう。その上空に零戦が旋回して黙祷をささげるが、そんなことも出来るはずはない。上空にはアメリカ軍の飛行機が充満していたのだから。しかし、ビッグサイズなミニチュアを使用した東宝特撮の醍醐味は味わえる佳作でした。
ダニーザドッグ DVD 総合C
ジェットリー主演 モーガンフリーマン共演 2004年米仏
子供の頃に金貸しギャングに拉致され、人殺しの訓練を受けた育ったダニー(ジェットリー)の物語。
現代版狼少年。その割には言葉はしゃべれるし、人のものも食べられる。殺人マシーンとしての特異性が際立ってない。など追い込みに中途半端さがある。まあ、ラストはめでたしめでたしドラマ。
有頂天ホテル DVD 総合C
三谷幸喜脚本監督 役所広司 2005年日
まあ、どたばたコメディで、ホット一息と言う映画。安心してみていられる映画も良いものです。松たか子。彼女の魅力を引き出せる監督ストーリーはあるのだろうか。何か勘違い女の域をなかなか脱し切れないもどかしさがある。松嶋菜々子、竹内結子は十分に活躍しているのにね。
子ぎつねヘレン DVD 総合DよりのC
まあ、動物映画です。多分目も耳も口もきけない狐と触れ合う子供のお話。中途半端にアニメ、CG合成が使われております。
100円レンタルでも、、、
○ 20060818 映画あれこれ
NANA WOWOW(今までWOWWOWだと思ってました。) HV 総合CよりのB
青春ドラマ。NHK朝の連続テレビドラマで主演の宮崎あおいが出ているということで、鑑賞。
こっちの方がいいじゃん。思いっきり若い女の子を演じていてキラキラしている。NHKのドラマでは役の設定に無理があるのか、時代の設定と、彼女の個性が合ってなくて、一生懸命演技しているんですが、滑っているような展開になってしまいますね。
さてこちらの映画では、彼氏への愛を確かめに来た宮崎あおいと、彼氏と決別するために自分の生きる道を見つけようとする中島美香が良い感じで絡み合って飽きずに見ることが出来ました。ただ、音楽部分の突っ込みが甘く、ミュージシャンってもっと変なやつが多いはずなのに、ごく普通の感じでみんないるのが拍子抜け。中島美香の体の細さが見られるだけでも見る価値はあります。
ナルニア国物語 ディズニー版 DVD C
どこでもドアーを抜けるとそこは夢と魔法の国。というお子様向け冒険アニメ(実写風だが、風景のほとんどがCG)。ドラえもんは出てこないが、無敵のライオンが出てくる。
ここまでCGを使うとげろげろを通り越して無感動になってしまいます。
同時に、BBC製作のナルニア国物語を見ました。総合C (ディズニー版よりCG使ってない点、好感度高し)
こちらは、フィルム合成、アニメ合成、着ぐるみ着用と、アナログなつくりで好感が持てます。いかんせんテレビドラマ用なので、のんびりとした展開です。しかし、作りこみの労力はこちらの方が上に見えてしまうのですね。レンタル店で見かけたら、BBC版も見てください。
XXX ネクストレベル DVD C
たまにこのような脳天気な映画も良いでしょう。スピーディーな展開(スピーディーにしないと持たない!?)。炸裂する弾丸。銃マニアは幸せになれます。後半には、装甲車改造戦車が車を踏むつぶしていくシーン。あえてCGを使わない姿勢が高感度高。空母の中で戦車が砲弾をぶっ放します。とんでもない映画です。だから楽しい!?
○ 20060710 映画あれこれ
インハーシューズ DVD 総合B
キャメロンディアス、トニコレット出演。家族愛、兄弟愛を描いた佳作。
キャメロンディアスが、お馬鹿なあばずれ女を好演。ただし、その行動の転機となる元大学教授との魂のふれあいをもう少し鮮やかに、重く描いていただけると、あばずれ女の使用前、使用後が際立ちもっと感動する作品になってくれると思います。
普通に楽しめる一品。
サバイバーズ DVD 総合C
漂流物。主人公が死なない、と言う鉄則が貫かれている。キャストアウエイの方がサバイバル物としては徹底していて見ごたえがある。ただ、描こうとしているのが、漂流の生き残りはらはらどきどきではなく、家族愛の方だから、家族で見ていて安心、と言う仕上がりです。先住民役の役者さんがすごく良い味出してます。
○ 20060626 DVD
ワンスアンドフォーエバー DVD 総合B 音質B 画質B 2003年作品
結構まともなベトナム映画。メルギブソンが出てくる。各所で奇行が有名になってしまった彼。本作も、主演が彼でなく、トムハンクスだったら。スタローンだったら。ニコラスケイジだったら。ケビンコスナーだったら。などなど考えてみました。トムハンクスは、プライベートライアンの続偏になってしまう。ニコラスケイジだったら、不屈のアメリカの戦士には合わない?スタローンだったらランボー5になってしまう!?ケビンコスナーだったら、ベトミンと結託して世界平和の戦いをはじめてしまいそう。まあ、メルギブソンでよいか。と言う感じ。
戦闘シーンは、プライベートライアン(2000年)を超える人海戦術の描写。藁藁と湧き出てくるベトミン。(この頃はベトコンになっていたか?)銃の発射音の処理が巧みで、四方八方から弾が飛んでくる。
飛行機好きがCGを作ると少し見られる画が出来るが、それでも、デバステータ、ブードゥー、ファントムなどの爆撃シーンはCG臭さが全開だ。多分ナパーム攻撃のシーンもCGなのだろうが、人が巻き込まれるシーンは迫力がある。
おそらくイロコイス(ヘリコプター)は本物。ただ、編隊シーンはCGなのがありありとわかる。この辺がいまいち君。
ジャーナリスト役(プライベートライアンではスナイパー役だった)バリーペッパーがまた良い味出してる役をこなしている。彼がスポークスマンとしての配役になっているのは、後半になってからわかるつくりだ。
地下壕などのつくりは日本軍の残党がベトミンに指導した。よく聴いていると、どこかで日本語の叫びが聞こえたような気がする。まあ、絶対に死なない主人公役のメルギブソンは除いて、よく出来た戦争映画です。
72m DVD ロシア2005年 総合C
潜水艦映画にはずれなし、の格言は生きているのか?(この格言はローレライが外してしまいました。)ロシアの潜水艦が、トラブルで、、、
U571ほどの深刻さが伝わってこない。なにか、ロシアの広大領土の包容力で、潜水艦乗り達もあまりあせらない。といった感じ。ラストの捉え方も観客に任せる手法はさらにこの映画の緊迫感を薄める結果になってしまった。
国家の権威、イデオロギーの対立、世界冷戦などとは無縁の時代に潜水艦映画の設定を求めるのに無理があるか。
口直しに
眼下の敵 DVD 1955年米 総合A
セットとミニチュアを使った、今では見られないアナログ映画。緊迫度はかなりのもの。ドイツの戦争に懐疑的なUボート艦長。(クルトユルゲンス)貨物船から来たと言う駆逐艦の新米艦長ロバートミッチャム(ところがただの新米ではなかった!)ヒューマニズムに偏るところもあるが、今のCG映画に比べれば名作!
ミニチュアを使用したUボートに爆雷攻撃するシーン。本当に水の中で火薬が爆発しているので、ミニチュアがあおられて各所から気泡が立ち上がるなど、迫力満点だ。ただ、あのくらい近くで爆発すると相当な被害が出そうですが、Uボートは沈みません。さすが大3帝国の潜水艦、(とUボート艦長が自画自賛するのです。)戦闘中Uボートで、電蓄をまわしみんなで合唱する姿には思わず観客のみながにやりとするでしょう。
○ 20060614
キングコング DVD 総合C 映像C 音質B
げっぷが出るCG全開の映画。主人公のコングが出てくるのが映画開始から70分過ぎ頃から。それまでは、ドラマが続く。
中盤は、ジェラシックパーク、ロストワールドに、巨大なミミズ、かまどうま、などのぐろい昆虫たちが加わって人間達に襲いかかってくると言う展開。森の中で、後ろのジャングルがざわざわするのは音響設計として評価できるところ。
終盤は、複葉機のCGが秀逸。ここを使って、複葉機の戦争映画を作った方が、ヒットする映画になるだろう!断言!!
終わってみると、だからなに?と冷めてしまう映画です。これはやはり、戦争映画で、複葉機で、パイロット目線で、銃撃戦というのを作ると良いなあ!
インタープリーター DVD 総合C 映像B 音質 B
ニコールキッドマン、ショーンペン主演。単なる巻き込まれ型サスペンスではないところがこの映画の存立証明。アフリカはルワンダなど殺戮などでおかしくなっている国があることを知らしめる決意。イスラム圏のテロ。イラクへの侵略戦争への警鐘、など、監督が言いたいことが、ニコールキッドマンの美しさでないところにあるのが多少重々しいところがある。
音楽ものあれこれ
カルメンマキ DVD 総合B 写真右下
1970年代カルメンマキ&OZというロックバンドで活躍していたカルメンマキ。さかのぼること1969年には「時には母のない子のように」が大ヒット。
OZのあと沈黙していたが、1990年代に復活。動いて話して、生きている彼女の姿が見られる。声は昔の彼女の声に年輪が加わったものが聴ける。封印していた「ときには、、」と最後の「1999」は秀逸でした。今後も活躍して欲しいです。

CD
ディープパープル 「メイドインジャパン 25THアニバーサリーエディション」 音質B 左下
アンコール追加 多少音声はクリアになっている。これまで「ライブインジャパン」としてはバンドルされてこなかったアンコール曲が聴けるのは宝物。
レインボウ 1976年 ライブインジャーマニー 音質C 右上
コージーパウエル、ロニージェイムスディオ、リッチーの黄金時代のライブだが、いかんせん音が良くない。雰囲気は伝わってくる。
AC/DC バックインブラック 2003年リマスター版 音質A(ロックとしては) 左上
元は1980年発売だが、リマスターで生まれ変わっている。音が良いのだ。ギターが右スピーカーの外側に定位。こんなに広がる定位は最近のロックで聞いたことがない。逆相でボーっと広がっているのではないですよ。ぎんぎんのハードロックに浸れます。タイトルチューンのバックインブラック、かっこいい!!
○ 20060531
ステルス DVD 総合C 映像 C 音質B
CG全開の飛行機映画。ステルス戦闘機が登場するが、垂直尾翼が無いので、方向転換の機動性はほとんど無いデザインが気に食わない。飛行中はすべてCGだと思われる。空母は本物っぽい。カタパルト上のステルス機体は、プロップ(実物大模型)だと思われます。コンピューター制御の無人機が登場。もっと暴走すると思われたが、意外に従順に。ネタばれになるので詳しく書けないが、2001年のHALほど凶暴ではない。
挿入されるラブストーリーが陳腐さをさらに盛り上げてしまう結果に。
ここは、トップガンを見て本物のF14で、口直しを。
新説タイガーマスク WOWWOW 総合D
相川翔主演だが、こんな解釈もあるぞって言う映画で、サスペンス映画としてもプロレス映画としても中途半端。タイガーマスクだった佐山が登場するもプロレスは一切しない。残念。
フライトプラン DVD 総合C 映像 B 音質 B
ジュディフォスター主演。密室型サスペンスだが、中盤いきなり犯人が本性をあらわす。これって、、、エアフォースワン、パニックルーム、を足して3で割ったような作品だが、緊迫度はさほどではない。
猿の惑星 HDとDVD比較
ハイビジョンの猿の惑星と、DVDを比較した。何と、DVDの勝ち。ハイビジョンは、まずWOWWOW特有のまぶしい字幕がだめ。彩度、明度ともハイビジョンが一歩後退。DVDの方が色が濃く、精細感が高い。こんなこともあるのか。
ハイビジョンといっても、すべての放送がDVDより良いというわけではない証明。
ついでに、大脱走も比較してみた。ハイビジョンがNHKハイビジョンもの。DVDは最近でたアルティメットバージョン。
これは、ハイビジョンのほうが、青の抜けがよくすばらしい色再現。古い映画ではあるが若干精細感もハイビジョンのほうが高かった。
○ 20060514
緯度ゼロ大作戦 1969年 総合A
いやあ、待ちに待った映画がDVDになりました。外人が出てくる特撮映画。メカ戦闘、キメラ怪獣、露出が高い女性配役。
画質はその当時の映画DVDとして標準。お目当ての皮膚強化温泉入浴シーンは、外国版が長尺になっているので、期待して一番最初に確認したが、やはり、見えなかった。 (;_;)
それにしても、潜水艦同士のメカ戦闘で映画を作ったのは、東宝史上これ以外にはない。(2005年のローレライがあったか!?あれも、ミニチュア勝負で作ればよかったのに。でも、例えミニチュア勝負にしてもあのストーリーでは???だけど)アルファー号と黒鮫号。どちらも格好いい。宇宙船にしても良いくらいのデザインだ。アルファー号は、1968年怪獣総進撃のムーンライトSY3と、海底軍艦1964年を合体・昇華したようなデザイン。この頃はマイティージャックなど、円谷プロ、(東宝)のメカデザインがすばらしく発展していた時期ですね。もっと規模を拡大して、世界観をでっかくするとまた面白かった。何しろ、きちがいサイエンティストと、LZの艦長の二人くらいの世界になってしまっている。もっと産業構造、都市、異文化、などの広範囲の世界観を持ってこれれば、さらにすばらしい映画になっていただろう。だって、あれほどのスーパー潜水艦を作れる、産業体系、科学体系、人口などの基盤を抜きにしては、人々は、生活していけないから。
いずれにせよ、時を忘れてみてしまう好きな映画です。
○ 20060513 戦争映画
大脱走 NHK HV 総合A 画質 C 音質 C
第2次大戦j時、ドイツ軍の捕虜になった連合軍兵士が、収容所から脱出するストーリー。
DVDでリマスター版が出ている。(1月4日記事参照)
HVのメリットはあまり無い。元の画質がよろしくないせいか。それでも、軍服の青みがかった色、スティーブマックイーンの瞳の青。(だけじゃなくって他の俳優さんも青い目で演技しているのが良くわかりました。)青の描写が優れているのはHVの成果か?
結局、脱走者の多くがドイツ軍、ゲシュタポ(警察)に殺されてしまうのですが、それにもめげずに、ナチスと戦うのだ!!と言う意気込みを伝える映画でした。
ロングエンゲージメント WOWWOW HV 総合 C 画質A 音質A
第一次世界大戦物ということで、多少引いてしまいましたが、見ていると、CGを使った爆発シーンに、派手な爆発音であきさせないつくりになっているのが判りました。コールドマウンテンの南北戦争の爆発シーンはただ一回でしたが、こちらは、繰り返しどんぱちが出てきます。第一次世界大戦の塹壕戦の様子が描かれております。鉄砲の発射音、弾の飛んで行く弾道、弾着音など、効果を考えて作られています。機関銃で、後方からばりばり撃たれるとドキッとします。爆弾の炸裂音は低音がたっぷりでダイナミック!!地味な印象の映画ですが、音響はすばらしい。
主人公が、愛する人をあきらめないで探しつづける純愛サスペンスですが、こちらは、結果いまいち。ということで総合Cですね。
○ 20060501 映画
ぱっちぎ WOWWOW HV 総合A
井筒監督作品。夜のラジオ番組で、アカデミー賞関連で言いたいことを言っていた人の作品でどんなものか、楽しみだった。
WOWWOWのHV放送。
これは面白い。ノーCG。1968年という時代設定。ビートルズ、安保、学生運動、フォーク、ラジオ、京都、高校生、ちょんこうと呼ばれた朝鮮人学校の生徒達。みんな活き活きとした描写。これはいける。雇われディレクターで、大友康平(ハウンドドック)がちょい役だけどすごく意味のある役柄を熱演。
ヒロイン役の女子のがかわいい。そういう風に撮っているのが判る。監督の好み、愛情なのだなあ。
1968年当時、放送禁止歌というものがあり、その当時の反戦歌、体制批判歌など、今聞くとたいした事の無いような歌までが放送禁止になっていた。それをラジオで流してしまう、というのは、その当時も気骨のある放送局、ディレクターがやっていたような記憶があるが、いずれにせよ、そのような世情もあるが、本人はなるようになるという世の中の機微に触れる描写を丁寧に描いている。これはお勧め。
Mr. & Mrs Smith DVD 総合C
俺達に明日はない。ボニーアンドクライド。みたいな話になるのか!?というストーリー。
シュワルツェネッガーのトゥルーライズの夫婦がお互いの職業を知らずに結婚、その後のストーリーのようなもの。ボーンアイデンティティーの奥さんも殺し屋だったら、というもの。
いかんせん、夫婦が憎み合い殺すために撃ち合う、と言う基本的な部分の追い込みがいまいち。ラスト、二人がどうなってしまうのか、と言う追い込みもいまいち。
アンジェリーナジョリーが露出ゼロのため減点3。他の映画ではおっぱいを出しているのに、夫婦の映画で露出ゼロは考えられない。
バッドボーイズ2バッドの夫婦版のようなもの?ちょっと違うがエンタメと言う観点からするとその程度ののりだ。
ロボッツ DVD CGアニメ 総合C
ロボットの冒険もの。CGで人間でなくロボットを使って、成長を見るもの。CGはなぜかげっぷが出るなあ。
○ 20060104 音楽ディスクあれこれ
SF、怪獣、特撮ものが基本のこのレビューですが、音楽(ロック)ものも載せるようにします。
リッチーブラックモアあれこれ
今回、ディープパープル、レインボウ、ブラックモアズナイトのDVDを入手したので紹介します。
パープルの1974年カリフォルニアライブは有名で以前目にした方は多いと思います。今回は、1972、73年のコペンハーゲンライブ、ニューヨークライブ。
レインボウは1974年のミュンヘンライブ。
ブラックモアズナイトは1999年〜のライブ映像です。最近リッチーブラックモアのレインボウバージョンが聞きたい!!と痛切に思っている私です。そんなやきもきを少しやわらげてくれる映像が手に入りました。

ディープパープル
1972年コペンハーゲンライブ。白黒です。マシンヘッドからファイアーボールの頃の絶頂期パープルです。かぶりつきの舞台。観客がローティーンが多いのは驚き。明らかに中学生風の女の子がたくさん写ってます。レインボウの映像と違うのはリッチーがあまりクローズアップされていない、ということでしょうか。カメラが嫌い、というリッチーの気性もあったのでしょう。
音量の大きさが、画面のノイズになって現れます。ギタークラッシュはありません。
1973年ニューヨークライブはカラーになりますが、演奏は同じで、ひげ面のイアンギランに見られるように、皆さん少しお疲れのような、投げやりの演奏になっています。リマスターのDTSマルチ音声付。
おまけにデビカバのバーンがついています。(1974年カリフォルニア)
レインボウ
1977年ミュンヘンライブ。
前の演奏地で傷害事件を起こし、ミュンヘンライブに遅れ、映像をとる予定だったので深夜12時から始まったというライブ映像。
すばらしい!!のびのび演奏しているリッチー。ロニーJディオ、コージーパウエルの最強ラインだ。最後のギタークラッシュは鬱憤を晴らすかのようなぶっ飛びぶり。
音質はパープル時代より向上してはいる。

ブラックモアズナイト
一気に年代が最近になって、見た目おじさん化したリッチーの映像。アコースティックにリッチーを引き込んだキャンディスが悪女に見える。(こんな通り一遍のハードロックファンのような感想はいけないんだろうなあ)
でも、時にリフが決まってかっちょいいサウンドになるときもある。
音質は、最近のCD版並みに向上している。
リッチー!2006年版レインボウをやってくれ!!
大脱走 DVD アルティメットバージョン 総合A
画質は多少甘め。それでも古さを考えると健闘しているか?Sマッキーンの青いひとみがとてもかっちょいい。実はたくさんの人が銃殺されているのに凄惨な感じがあまり無く、どきどきしながら見ることができる傑作。