zakki 0911-
○ 20091224 メリークリスマス
システム5.1の低域の膨らみを悩んでいたが、床、ボードを導入する前に、これまでいろいろ使っていた鉛インゴットを試しに使ってみることにした。ボードをSPの下に入れるのだったら、重量のある鉛を敷き詰めれば、床の共振モードが変わり何か変化があるに違いない、と。
で、システム5.1の下面にインゴットを敷いてみた。

あれほど膨らんでいた中低域がすっと整理されたのには驚き。ボードに載せたわけではないのに、重量を床に掛けるだけでこんなに音が変わるとは。ただ、低域が整理されただけではなく音が死んでしまいそうなので、インゴットは、リスナーに向けて(現状の横向きではなく)それと本数ももう少し減らすなど工夫、加減が必要のようだ。
音場的には、目ををつぶるとSPの底が黒く見え、低域のもたつきがなくなり、ずっと奥深い沼のような音の底から、すっと音が立ち上がるイメージ。低域の音が消失しているのではなく音の芯は存在していて音程も明確になる。音像は、高さ方面が高いというより、床が黒い底なしの下のほうから立体的に広がる感じです。椅子に座っているのですが、音場は足元の下のほうから3次元的にリスナーを包み込む、といった感じになりました。2CHものでも、肩の後ろ、耳たぶの後方に音場が広がるのは驚き。
それから、リアのWITTに、ネット入手のカルダスゴールデンクロス(といわれる)ケーブルを接続。ついでに、3点支持のスパイクを、これまでの前1本後ろ2本を、前2本、後ろ1本に変更。(これまでのラディアンと同じに)
WITTは100キロあるのでスパイク一ケあたり33キロが掛かる計算。SPユニットが付いている前面に2個配置する方が安定するらしく、低域が締まりました。考えてみれば、スパイクを設置するのも前2個の方がやり易かったのですね。
壁からの距離を改めて計測。左右でなるべく同じようになるように設置。なるべくSP後方に空間ができるように前に出しました。
ネット入手のケーブルは、中古と言えども、新品で通電していないようでした。接続した当初は、音量が小さく、小さな音がでない、低域も馬力不足というもの。これは、、、ということでシステムエンハンサーを一晩かけ、日中はタイムトゥセイグッバイCDをリピートで掛けっぱなしにしておきました。これで、少し音が出るようになりました。もしかすると、本物のカルダスになるかも、という感じで鳴るようになりました。エージングが進めば、もっと良い音になる可能性があるケーブルです。ケーブルだけは本物なのかもしれません。事実を確認するためには本物とわかっている品をばらして線材中身見るしかありません。
○ 20091220
オークションで、カルダス関係のケーブルを入手。最近届きました。カルダスヘックスリンクG5CのRCA、ゴールデンクロスSPケーブル。ゴールデンクロスSPケーブルは、何というか、本物かどうか判らないもの。

RCAケーブルは、シースがこれまで見たことのないヘックスG5Cの色で輝く金色。シースの樹脂からはすごく有機溶剤のにおいがする。
プラグは、一応カルダスっぽく、スミチューブもカルダスの文様がはいっている。でも、このコネクターのチャッキングが弱いプラグもあり、今一規格の統一性に疑問が、、、

こちらは、ゴールデンクロスのSPケーブル。ケーブルのシースには、カルダスゴールデンクロスのシルク文字が入っているが、スミチューブには何の模様もありません。また、購入時には、バナナプラグが付いており、これは、O場商事や、カルダスメーカーサイトでのバナナプラグとは全くの別物。アメリカで売っているナカミチのバナナプラグのカバー部を取り去ったパーツと同じに見えます。今回は、バナナプラグを外しオーディオクエストのYラグを取り付けました。その際、線材を確認しました。
カルダスの線材は、テフロン加工のリッツ線です。今回来たケーブルの線材は、カシメ部が通常の銅線のように見えました。何本かの細い被覆線がより合わされており、且つ銅の導体は無酸素銅のように硬いものではありました。
これは、本物か?
RCAケーブルを入れ替えました。
UX−1 フロント カルダス ゴールデンリファレンス XLR
リア カルダス ゴールデンリファレンス RCA
センター カルダス ゴールデンプレゼンス RCA > プリアンプ > ゴールデンクロスRCA > パワーアンプ > ゴールデンリファレンスSPケーブル > SP
SW カルダス ゴールデンプレゼンス RCA
BDPLX91 フロント カルダス ヘックスリンクゴールデン5C RCA
リア カルダス ヘックスリンクゴールデン5 RCA
センター モンスターケーブル Σ2000 RCA
SW モンスターケーブル Σ2000 RCA
UX-1は低域が独特のごりごり感が強いので、ヘックスリンクシリーズより現行のゴールデンリファレンス、ゴールデンプレゼンスなどが合うことを、再確認しました。ケーブルを統一することによる、マルチチャンネルの音像、音場の出来方は、ほーっとします。
センターCHのケーブルがゴールデン系に統一されたので、音の出方もスムーズになってきました。
LX91は、そのままでは、明るめで、若干切れが良すぎる再生音なので、ヘックスシリーズでの中域、低域の馬力感向上を目論見ました。
結果、やはりフロント、リアでのヘックスリンクG5Cでの音場創出効果は大きいものでした。センター音声は、映画のサラウンドの時は血が通った表現の方がリアルになりますので、Σ2000を充てました。結果、これまで中低域がブーミーだったのも、若干緩和。各CH間に音像が立体的にできるようになり、前後、左右の音像移動もスムーズになったようです。
これから、疑惑のゴールデンクロスSPケーブルをリアSPに取り付けてみますが、どうなるか?改めてケーブルを見てみるとゴールデンクロスRCAケーブルよりこのSPケーブルは、1.2倍くらい太い直径をしています。
○ 20091212
フロントのシステム5.1は、導入後1ヶ月が経過、エージングが進行し、かなり音がほぐれてきました。また、SPケーブルもゴールデンリファレンスに変え、こちらのエージングも進行して、音の品位が向上してきました。
結局、中低域のボリュウム感は抑えることは出来ず、低域が貧弱な小編成のオーケストラによるマルチCHSACDを再生するには適正なバランスになるような音の出方になっています。(パ−ヴォヤルビンのベートーベン交響曲など)
各CHの音量は、ばらばらで、アバロンラディアン4本のときはほとんど気にならなかったフロント・リアの音量差は、かなりあります。
能率 インピーダンス
システム5.1 91db 4Ω
Witt 90db 8Ω
ウオッチセンター 94db 4Ω

プリアンプの出力表示は、db表示ではないのでしょうけれど、慣例で、数字をdbで読んでしまいます。上記の能率の数字は参考までで、実際の音量差は数字以上にあります。システム5.1の音量がかなり大きいので、リアの音量は10dbくらい高く、センターは、ソフトによりますが、4、5db高く設定します。まあ、一度レベルをざっと合わせておけば、リモコン1台で同時に3台のプリアンプの音量を上下できるのでほとんど不満はありません。
BDP-LX91のアナログマルチ出力によるサラウンド音声では、かなり良好に映画の効果音を再現できるようになりました。低域のブーミー感が映画サラウンド音声のド迫力を生み出すのです。音の立ち上がりが良いので、銃の発射音、「ばーん」と来る音にはドキッ!!としますし、リア側で「ばーん!」と来ると思わず肩をすくめてしまいます。フロント側では、低域の量が大目なので、高域のきつさ、鋭さは(バランス上)控え目です。しかし、鉄の鎖がジャラジャラ、シャリーンとなる場面では、結構金属感が出るようになりました。リアの音量を上げると、細かい音から大音量までが聴こえてくるので、映画を見ていると恐怖シーンでは背筋が凍るような現象も出てきます。
IK氏から、NHK水曜日のSONGSという番組を教えてもらいました。まじめな音楽番組で、アーティスト一人をじっくり30分、シリーズで数回に分けて放送することもあるそうです。IKシアターで、アンジェラアキの歌唱を高校生の合唱付でサラウンド(DTC9.8によるPLUMUSIC)で聴きましたが、NHKが想定しているホームオーディオ以上の超絶マルチシステムでの再生は、本人以上にうまく聴こえる(?)という結果になりました。最近ミュージックステーションも音がそれほどよくなっていない、知らない人が歌っている、ということになっており、SONGSという番組はもしかすると面白い番組なのかもしれません。
○ 20091207 ウイルソン導入計画−7 ゴールデンリファレンスSPケーブル
ヘックスシリーズに比べるとシース素材は柔らかめ。それが音にも出ています。
フロントSP用にカルダスのゴールデンリファレンスSPケーブルを導入しました。
付け替え始めは、これまでのテクニカPCOCCケーブルに比べ少し良いかな、という感じでした。しかし、エージングを進めていくとやはりすごいケーブルであることを実感。
Yラグ部を磨きます。綿棒がこんなに真っ黒になります。
Deoxitは、酸化皮膜除去に大きな効果があります。
高域が丁寧な表現になり、伸びも出てきて良い感じ。金属音の打撃、余韻がスムーズ。中域もほどほどに色気があり、空気感も出てきました。低域は、上品でありながらワイドレンジで、良い。しかし、中域から低域に掛けてのボリュームの大きさは同じでした。システム5.1のキャラクターが支配的です。日数が経つにつれどんどん音が良い方に変わって行くのが判ります。最近では、高域にシャープさが出てきました。
また、QRDのアブフューザーを入手。フロントに取り付けました。
センターに音のエナジーが集中するのを緩和することができます。
○ 20091202 ウイルソン導入計画−6
ブルー外装のウオッチセンター。天面に布を敷き、スクリーンからの反射を防ぎます。
何と、ウイルソンのウオッチセンターが我AVルームにやってきました。
ジェフのアンプの梱包で木の箱だったのを思い出す、同様の木の箱の梱包で本体が送られてきました。スタンドは通常のダンボール梱包。展示品だった品で、傷はたくさん。通常の使用感があります。本体は、正面右角に4×4ミリくらいの塗装のはがれがありました。これは、ネットを取り付けると見えなくなりますのでまあ気にはしません。スタンドの正面がわからないのでどちらでもよいのだろうと、セッティング開始。
取説に、SPを置く場所を決める。その後にツイーターのアライメント(調整)を行うとある。ニュートラルな位置で悩んでも仕方がないので、「まあ、この辺がいいところ」と設置場所を決め、距離を測り、ツイーターのスライド量を決めます。
出てきた音は、、、
ツイーター位置の調整。
初めの内は、まあ、カブUよりは良いか、という程度でしたが、カーペンターズ、シングルズ、SACDを3曲、4曲と聴き進んでいくと音量が3dbくらい急に上がったように聴こえ、いきなり音の出方が変わりました。やはりエージングが必要です。カブUで気になっていた鼻の抜けが良い音の出方になってきました。中域も豊かです。
ユニットがほぼ同じ、重量もほぼ同じスピーカーなのに、出て来る音は、ウオッチセンターの方が音楽性が豊かで、高域も抜けた感じです。さらにエージングを進めれば、もっとよくなるという直感が湧きました。
こうしてみるとスタンドの底板上面がシルバー仕上げなのが気になります。
以上は、センター音声のみの再生でボーカルを聞いていた感想です。これが、マルチチャンネルになると、少し事情が変わります。フロント、リアSPは、ジェフのプリパワーでドライブ。センターは真空管パワーアンプです。すると、音の色が若干違うのです。言い方が難しいのですが、映画のセリフの生生しさを追う映画サラウンドのセンター音声と、マルチチャンネルのセンター再生での音色の統一は、少し道が違うのですね。それは、上記カーペンターズ、シングルズをセンターCHプラスフロント、リアのマルチチャンネルにした途端判ります。センター以外に振り分けられるボーカル、演奏音にエコー成分が付帯します。それは気持ちの良い広がりです。しかし、フロントと、センターで音の色が若干違うのが判ってしまいます。IK氏は、マルチをやるなら、アンプもフルジェフの方が音色の統一感が合って良いでしょう、と言います。その通りかも。IK氏も映画のサラウンドのセンター音声を生かしたいため、センターを真空管アンプにしている、と言ってました。おやぢのAVルームも同じことが起こりました。まあ、これからセッティングを詰めていくし、耳のエージングも進むでしょうから、その辺に期待しましょう!
カブU横置きより、少し背が高くなりました。
○ 20091129 BD-Rの怪
RidataのBDRを掛けると、プレーヤーが壊れる事件について、Ridataからは、「うちは悪くない」の回答メールが来たのは前回書きました。
今回、パイオニアのサービス統合で東北を仙台に集約し、そこで検討をしてもらった結果が来ました。
結論は、RidataのBD-Rに、パナソニックのBDレコーダーでAVCで録画すると、パイオニアのプレーヤーでは、動作不良がおきる。ということ。パイオニアサービスの見解では、どうも、Ridataのメディアの規格がゆるく、記録してある信号読み取りの部分でトラブルが起き再生不能、各キー受け受けできなくなる、という現象が出る。ということ。
現象の出たディスクも帰ってたので、よく調べてみると、リードイン部に0.2ミリほどの傷。ディスク表面ではないような点があり、もしかするとこれがあるので読み取り不能になっているのかもしれません。
画像ほぼ中央、透明部から記録層に切り替わるすれすれの所に白い点が見えます。これが悪さをしているかも。でも、パイオニアでは、Ridataの違うディスクで、検証したら、やはり動作不良の現象が出たので、この傷が原因とはいえないかも。出なければ、このような微小な傷が他のディスクにも存在している可能性もあります。
結局、トラブルの出たBD-Rは、自己録再ならば掛けてもよいのだろうが、基本的には、もう使わない方が良い、ということです。RidataのBD-R、使いたいときは要注意ですね。(基本的に信頼置けないメディアは使わない方がよいでしょう。もうこれから買うことはないでしょう。)
先月末郡山、東北のほかのサービス部門を仙台に集約したパイオニア。11月24日付けで、本社も移転しました。目黒の本社社を、川崎工場に移転です。
○ 20091126 ウイルソン導入計画−5
ウオッチセンターの出物がある、という情報をさる筋から頂いた。ウオッチセンターというのは、ウイルソンのサラウンドシステムで、センター音声を受け持つSP。ユニットはカブUとほぼ同じはずだが、構造、スタンドなどが異なり、コストは倍。1999年の発売で、価格は約100万円。ユニット構成は同じようだが、周波数特性がカブU39から22KHzに対して、55から22KHz。重量は、カブU34Kgに対し、32kg。インピーダンス4Ωは同じ。能率も94dbで同じ。ウオッチセンターはツイーターの位置を前後に変えられるというところが異なっています。
ウオッチセンターはセンター音声の再生に特化したSPであるので、Ikシアターでも、上杉の真空管アンプでばりなり鳴っています。このSPをどうしようか。
○ 20091115 ウイルソン導入計画 −4
いろいろソフトを掛けまくってエージングを進めました。
あれほど強力だった低域も少しこなれてきた感じ。丁寧な細かい音も少しずつ出てきました。メインのボーカルの背景に浮き彫りになるストリングスやバックボーカル。弦の数が何本、コーラスの人数が何人、ということがわかるような解像度です。また、ホールトーンの微細な響きが出てきてホールの広さも感じられるようになりました。超高解像度で分析的=クール、という訳ではなく、音楽の熱さ、血が通った表現、体の幅、身長まで出てくると本物になるのですが、まだ少し遠いですね。
会津坂下のIKシアターで聴く音楽は、解像度と音楽性が両立しているもの。ウイルソンとジェフの組み合わせ、そして音楽専用の建物の存在でこの高度な再現が実現されているのですね。シャープな切れ込み、爆発する低域、地を揺すぶる超低域、そして人の姿が見える中域、すべてが標準になる再生音です。
部屋が違うので、まるで同じというわけには行きませんが、アバロンからウイルソンに代えたその効果が少しづつ出てきている、というところです。
パットン大戦車軍団から。WW2後のM48だが、北アフリカ戦線でのおそらくティーガーTのつもりの戦車と思われます。下手な改造をしないで、そのまんま戦車で、逆に迫力があります。マズルブレーキのみティーガー風に改造してあります。明るくして撮影したので白茶けてますが、現物(BD)は、超高解像度の優秀版。
○ 20091106 ウイルソン導入計画−3
システム5.1フロント音質確認で、2CHのCDをかけてみました。
中島みゆき EAST ASIA 9曲目 糸 しゃらららとなる楽器の余韻とその広がりをチェック。金属感がでて、広がりも良好。中島のボーカルも丁寧な表現。ディスクはAPO素材。その良さも改めて判明。音の透明度が高い(気がする)。
中島みゆき 短編集 11曲目 ヘッドライトテールライト どっどど、どっどどとなるバスドラム、ベースの音階、音の立ち上がり、音離れをチェック。多少音量が大きめ。量が不足すると言うことはない。バスドラムかベースの音階は明瞭に違いがわかるが、固まりとなって飛んでくる感じは少ない。これは、SPケーブルが原因だろう。以前ラディアンのSPケーブルをカルダスヘックスG5Cトライワイアーに変えたときに、この辺の音階の明瞭さ、音の飛び出し具合ががらっと良くなった(変わった)のを覚えている。
大貫妙子 アトラクシオン 1曲目 冒頭の雷鳴が何と右後ろ首後方まで広がる。2CHでここまで来るか!?という広がり。ラディアンでも広がっていたが耳の横方向までだった。
5曲目 ギターの音姿。大貫のボーカル。左後方で鳴らされるトライアングル。右やや内よりで鳴らされる拍子木。それらの姿が見えるようであればすばらしい。ギターはやや大きめ。ギターのソロからトライアングルチーンまでで大体のシステムの性能がわかってしまう。システム5.1は、中低域がボリュウムあり、なので、ギターが大きめに感じられるのは仕方がないとして、トライアングル、拍子木のぶつかり合う瞬間、音の立ち上がり、音が拡散していき、余韻が消えていく表現は秀逸。
サラブライトマン タイムトゥセイグッバイ SACD2CH 1曲目 アンドレアボッチェリとのデュオ。サラの身長が足りない。アンドレアの体の幅も少ない。サラは、冒頭のソロの時、中心から頭ひとつ右にずれて定位するはずなのだが、ほぼ中心に定位。アンドレアは、やや左にずれて定位するはずなのに、やはりやや中心。この辺の微妙な差は、やはりSPのセッティング位置と、SPケーブルによるものでしょう。サラの唇の濡れ具合の表現は良い。ボーカルのボディを感じるためには、SPケーブルをカルダスの上級クラスにしないとだめなのでしょう。
次に、センターパワーアンプの電源ケーブルをPADドミナスに代えたので、マルチチャンネルも少し。
リンダロンシュタット ホワッツニュー DVD−A 1曲目 ホワッツニュー 冒頭弦と管楽器の導入部の次に、リンダのボーカル。ゴージャスなつくりで、気持ちよくなるか、ならないかでシステムの様子がわかる。アバロンのマルチでは、天井からボーカルが降り注いでくるような至福の時を味わえたが、今回はどうか。多少分析的ではあるが、ホールの広さを感じさせる音の出方。ボーカルは小さめだがよく歌っている。やはり気持ちよくなって眠ってしまうのであった。
ヨーヨーマ プレイズ エンニヨモリコーネ SACD 1曲目 チェロの深深とした響きはアバロンのようには出ない。量として多いと感じる。しかし、音数の多さ、丁寧な録音であることがよくわかる。
ピンクフロイド 狂気 SACD 1曲目 冒頭のどっくんどっくんが音程明快、音量豊富で押し寄せる。これはすごい。
時計の音に続き、ジングルが鳴り響く曲では、前後間にも音像が出来、その出来方が、ラディアンより、ひどく生々しい。音場成分の再現が優れているからでしょう。マネーでは、キャッシャーがチンジャラジャラとSPごとに音が駆け巡る音作りがよく判ります。
カーペンターズ シングルズ1969-1981 SACD 8曲目 this masuqerade 導入部から良い雰囲気。カレンのボーカルが瑞々しい。
岩崎宏美 Natural DVD-A 12曲目 ただ愛のためだけに 岩崎宏美の少し力強いボーカルが聴ける。作曲が中島みゆきで、若干うなるような歌い方をしてしまっているのが残念。岩崎は軽々とさわやかに歌っているのがよいのだが。
こうして聴いてみると、ウイルソンの求める音が少しわかってくる。丁寧な音の描き分けを行うが、分析的に過ぎず、かといってクールのみでもない。音楽性はあり、それが、電源ケーブルや、SPケーブルに大きく影響されるだろうと言うこともわかってきます。ただ、現状のとりあえずセッティングでは、低域がブーミーで、何とかしなくてはならないなあ、という気になります。音量を絞って聴くとラウドネス効果でバランスが取れて聴こえるというということもあります。ボーカルの音像に対し、低域が1.5倍くらい大きいのを何とかしたいですね。やはり、床か!?
○ 20091103 ウイルソン導入計画-2
アバロンのラディアンでのマルチチャンネルは、美しい音ではありましたが、金属楽器、さわさわする気配、主音に対する背景音、打楽器の衝突時音と余韻音、映画での、銃撃音、爆発音などの表現において、いずれも美しく表現してしまうというところに、IKシアターとの違いを見、アバロンの限界か、という不満がずっとあったのです。
ウイルソングランドスラムX-1のシステムを聞いていると、打楽器が打楽器そのものの音がする。肉声は人の声、弦楽器はその弦楽器の音、金管楽器はその楽器の音がするのをただ驚異と感じておりました。大太鼓がどーんと鳴るときには、まずばちが皮に当たるときの「どっ」、響きが伝わっていく、「(ど)ーん」その後の響「(どーん)んん」が聞き取れます。これはすごい。映画の効果音も、ばきばき、ドワドワ、どーん、ばしゅ!!など爆発、炸裂、銃撃発射、着弾、金属に跳ね返る音などがリアルに聞こえます。これがすごい。
その耳で、自分のAVルームで同じソフトを再生すると、ラディアンの箱庭的再生音が、良くもあり、悪くもあり、ですが、結局あのリアルな再生音は常に憧れでありました。ラディアンは美しい音で惚れ惚れしてしまう麻薬的な味わいがありますが、それも、よりリアルな世界に触れてしまうとどうでしょうか?
今回、ウイルソンのシステム5が出物にある、とIK氏から持ちかけられ、上記のように現状に対する不満と、ウイルソンのシステムに対する希望的予測を考慮検討した結果、ウイルソンのシステムを導入することにしました。
事前の情報では、オーディオ(ハイファイ)的なウイルソン、音楽(情熱)的なアバロンという感じでした。ウイルソンでも音楽的な表現ができる、という見通しもかなりの可能性がありました。
夜中の12時から聴き始めたウイルソンのシステムは驚くべき音でした。
フロントのシステム5.1はなんという低域の量感。ブーミーに膨らむ低域の量感はラディアンの2倍以上。高域の広がりはすばらしい。
リアに入れたWITTも、時間がなくてべた置きでの聴取。低域がブワーンと膨らみ高域の切れも少ない。おまけに右チャンネルからは耳障りながさがさ音が出ました。これはいかがなものか!?
この初の音出しは、SPケーブルをとりあえずのもので、なおかつ、WITTは直置き。WITTは、最近は鳴らしていないと言うこと。システム5.1もエージングが出来ていないただ置いただけの状態です。まずは、PADのシステムエンハンサーを一晩掛けることにしました。
翌日、システムエンハンサーの効果がはっきりと出ました。音がほぐれ、低域の固まり感、もたつき感が多少減少、WITTのがさがさ音も解消。しばらく使っていなかったためコンデンサー抜けが起こっていたと考えられます。システム5.1は、それでも低域の量感が過多。SPのセッティング場所、向きをいじりました。音像中抜け気味だったので、内側に寄せ、打ち振り角を検討。数センチ動かすと多少低域のブーミーさが減少しました。この数センチに反応するSPはすごい。
WITTも、低域過多なので、ジェフ、アバロンで使っているスパイクは使わず、TAOCのTITE‐46GPを3点支持。多少高域にシャープさが出て、低域が締まりました。
文化の日11月3日CD、DVD-A、SACD、BDを次々視聴。システム5.1は少しずつ調子を上げてきました。やはりエージングが足りなかったのです。WITTもリア音声がたっぷり入ったディスクをかけていくと、温まってきたのか、良い音になってきました。
結局、SPケーブルの問題が浮き彫りになりました。五嶋みどりのブルッフSACDでは、バイオリンの弦の鳴り方の品位が、現状のPCOCCのケーブルでは描ききれない。ここは、やはりカルダスのヘックスG5Cかゴールデンリファレンスを持ってこないと。リアのWITTもカルダスのクロスリンク1sでつないでありますが、ここも、カルダスのヘックスG5C、Gリファレンスあたりを持ってこないと音楽性が出てこない気がします。
センターSPはウイルソンのカブ2です。センター用パワーアンプには、ゴールデンリファレンスの電源ケーブルを使っていましたが、フロントをシステム5.1にしたので、センターの重要さがアップしました。そこで、以前設定していたPADのプラズマドミナスをここに戻すようにしました。
すると、艶があり、伸びがあるボーカル再生ができるようになりました。で、低域が膨らむ要因である、UX-1の電源ケーブルをPADからゴールデンリファレンスに変更。高域のしゃれた感じがなくなってしまいますが、低域のゴリゴリ感が抑えられるのでこれも様子見でやっていきましょう。
センターパワーアンプに戻したPADプラズマドミナス。5.1CHマルチチャンネルでは、センターSPにボーカルを配置するディスクが多く、センター音声を充実する必要があります。特に、左右のフロントSPがハイファイ型のシステム5.1になるとそれにあわせてセンターのクオリティも上げないとまずいわけです。
とりあえずセッティングで結構音がまとまってきたので、これまで封印していたDVD-Aのディープパープルのマシンヘッドをかけてみました。このディスクは、ハードな音が詰まっており、IKシアターのフルウイルソンシステムで聞いた後、ラディアンで聴くとハードなロックが「美しく」再現されてしまうので、聴けなかったディスクなのでした。それを、今回のシステムで聞いてみると、、、
おお、結構ハードなロックが聴けました。それも、各楽器の配置がめちゃめちゃなことまで判ってしまうのでした。リッチ―のギターがフロント左側から左リアにかけて。ジョンのキーボードがリア右からフロント右へ。ボーカルはセンター。ドラムスのバス、スネアなどは前方なのですが、シンバルがリアに定位。ベースがフロント右からセンターにかけて定位。左リアにボーカルのエコー成分が入ってくる。曲によってはギター、キーボードがぐるぐる回る!!という演出がなされています。これはこれは。
システム5.1は、置く位置により音が変わることが判りました。もしかすると、数ミリ単位なのかもしれませんが、人間の耳を固定するわけには行かないので、その辺はおおらかに。でも、5センチ動かしただけで低域の表情がかなり変わったのは驚き。リアのWITTも結構変わるようなので、それぞれのSPとセッティングを詰めていく作業のお付き合いは今後も続く見込みです。また、早くSPケーブルを何とかしないいけないでしょう。でも資金がないのでどうしましょう!?
○20091101 ウイルソン導入計画-1
メインSP、リアSPを交換しました。何と、フルウイルソンのマルチチャンネルシステムになってしまいました。
昨月からIK氏の囁きが続き、オーディオ的にはウイルソン。シンバル、トライアングル、銃撃音、などがリアルに鳴らないと悩むのならウイルソンにした方が良いよ。
全景。
10月にラディアンを梱包し発送。その後は主がいなくなったもぬけの殻。
11月1日に導入したシステム5.1。
10月にラディアン発送した後。
11月1日に導入したシステム5.1。深夜までIK氏に手伝ってもらってセッティング。
10月リアのラディアンも発送。
11月1日Ik氏に手伝ってもらいウイルソンのWITTをセッティング。
10月ラディアン発送後、空になった置き場所。
11月1日。リアにWITTをセッティング。
ウイルソンのWITTは1本105キロ。WATT、PUPPYのシステムシリーズの直前の機種。ウイルソンの弱点であるフロントバッフルの反射防止スポンジが劣化。ぼろぼろである。触ると粉々になっていく。ユニットは大丈夫なのであるが、このスポンジの劣化は、上級機種のグランドスラムX1も同様、今回のシステム5.1も、最近のCUBUも同様に劣化するのである。
11月1日土曜日午後に、システム5.1の持ち主在住の埼玉県戸田市まで突撃引取りの旅。画像では見ていたものの、現物を見ないとなんとも取引が難しいのは個人売買の難しさ。手放す方も、相手がどんな人なのか、直接会えないと不安を覚えるもの。今回は、IK氏が同行してくれたので、直接行っても良いか、という気持ちになったのでした。
IK氏が事前に連絡して置いてくれたおかげで、先方のIさんも玄関先で音出しをしてくれる準備をしてくれていました。確認し、取引成立。現物を車に積み込み、福島着が午後9時過ぎ。それから、システム5.1と、別に搬送のWITTを、AVルームに搬入セッティング終了するのに、午後11時半。音出しして音を聞いて12時。IK氏がいなければ、1本100キロ超のWITTと、1本70キロのシステム5.1をセッティングする気には到底なれませんでした。有難うございました。
さて、出てきた音は!?